出版社内容情報
研修を経て、循環器内科医となった諏訪野良太は、学会発表を終えた帰り、医学生時代の同級生である小鳥遊に遭遇する。小鳥遊が連れていた研修医・鴻ノ池に、研修のエピソードを求められた諏訪野の脳裏に蘇るのは、親身に寄り添ってきた患者たちのこと。まるで戦場のような救急部、心の傷と向き合う形成外科、かけがえのない“ある人”との出会いと別れを経験した緩和ケア科――。
切なくもあたたかな記憶の扉がいま開く。心震える医療ミステリ「祈りのカルテ」シリーズ第2作、待望の文庫化!
内容説明
純正医大附属病院に勤務する内科医の諏訪野良太。学会後、若手研修医から研修時代のエピソードを問われる。良太の脳裏に蘇ったのは、心をこめて接してきた患者たちの顔だった―次々と急患が運ばれてくる戦場のような救急部、体だけでなく心の傷とも向き合う形成外科、そしてかけがえのない“ある人”との出会いと別れを経験した緩和ケア科。切なくも温かい、記憶の扉がいま開く。感動の涙が止まらない医療ミステリ!
著者等紹介
知念実希人[チネンミキト]
1978年、沖縄県生まれ。2011年、第4回ばらのまち福山ミステリー文学新人賞を受賞し、12年、『誰がための刃 レゾンデートル』(のちに『レゾンデートル』と改題し文庫化)で作家デビュー。15年、『仮面病棟』が啓文堂書店文庫大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
よっち
23
研修を経て循環器内科医となった諏訪野良太が、学会発表を終えた帰りに医学生時代の同級生・小鳥遊に遭遇する連作短編集。小鳥遊が連れていた研修医・鴻ノ池に研修エピソードを求められて語る、戦場のような救急部で出会った家族の絆、心の傷と向き合う形成外科、そしてかけがえのないある人との出会いと別れを経験した緩和ケア科。経験不足からくる不用意なミスはあっても、懸命に患者たちの気持ちに寄り添い成長してゆく諏訪野がいいですね。鴻ノ池が初対面の相手にも相変わらずな感じで苦笑いでしたけど、他シリーズとの関わりも興味深いですね。2025/08/29
文庫本依存dive
5
『祈りのカルテ 再会のセラピー/知念実希人』読了。 シリーズ第2弾は、研修医に語り掛ける設定で、主人公の諏訪野の研修時代の破天荒なエピソードを綴る短編集。救急部、形成外科、緩和ケア科など、それぞれの配属先でのそれぞれの関係性のドラマをコミカルにだけどハートフルに描くお仕事小説。 カルテを中心に隠された謎を解き明かすミステリ要素もありつつ、医療現場だからこその切なくもあたたかい読後感が本作の読みどころか。2025/09/02
miohaha
4
シリーズ第1弾を飛ばして読んでしまいました。ドラマで先に観ていた話もありましたが、天久鷹央シリーズの小鳥先生と舞が聞き手として出ているのは知らず、楽しくさらっと読めました。2025/08/30
ブランノワール
4
面白かったです。とてもよかったです2025/08/25
ハッピー
3
東京国際フォーラムで開催されている日本内科学会で発表を行った諏訪野良太.医学生時代の同級生で親友の小鳥遊優と小鳥遊と一緒にいた女性研修医の鴻ノ池舞を捕獲して新橋駅ガード下の焼き鳥屋で慰労会を始めた.舞の進路選択のために良太が研修で回った色々な経験を伝える連作短編集.「二十五年目の再会」が良かった!知念さんのシリーズの交流は良きです!2025/08/23
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- 和書
- 非行老年の冒険