出版社内容情報
北海道警察本部に警察庁から特別監察が入った。監察官は警察庁のキャリアである藤川警視正。
藤川は、道警の裏金問題のために百条委員会で証言した津久井刑事に監察の協力を要請した。
一方、札幌大通署の佐伯刑事はホテルの部屋荒らしの捜査を部下の新宮と進めていたが……。
警察小説の金字塔、大ベストセラー「道警シリーズ」第2弾、新装版!
(解説・細谷正充)
内容説明
北海道警察本部に警察庁から特別監察が入った。監察官は警察庁のキャリアである藤川警視正。藤川は、道警の裏金問題のために百条委員会で証言した津久井刑事に監察の協力を要請した。一方、札幌大通署の佐伯刑事はホテルの部屋荒らしの捜査を部下の新宮と進めていたが…。警察小説の金字塔、大ベストセラー「道警シリーズ」第2弾、新装版!
著者等紹介
佐々木譲[ササキジョウ]
1950年北海道生まれ。『鉄騎兵、跳んだ』でオール讀物新人賞、『エトロフ発緊急電』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞、『廃墟に乞う』で直木賞を受賞。新田次郎文学賞ならびに日本ミステリー文学大賞も受賞している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
stobe1904
21
【道警シリーズ第2弾】警察庁のキャリア監察官が道警の監察を行うことになり、道警と暴力団の癒着を調べ始めるが、佐伯が捜査を行うぼったくりバーでの転落死事件と接点が見え始める…。警察組織の隠蔽が見え隠れする事象から共通項を絞り込み事件の真相に迫っていく展開はとても面白い。佐伯と脇を固めるキャラたちがどんな活躍を見せてくれるのか、このシリーズへの期待が高まる。★★★★☆2025/01/28
まるぷー
21
道警シリーズ第2弾。警察庁からキャリアの藤川監察官が道警の不祥事の監察に入る。前後してタイ人少女の人身売買、ボッタクリバーでの客の転落死が起こる。前作で道警の収賄をうたい左遷されていた津久井と情報処理に長けた小島を手元に起き道警の恥部に迫る。平行して佐伯警部補が転落死の再捜査をし、警察と暴力団の癒着に行き着く。そして、監察官と佐伯が同じ所に辿り着く。臨場感溢れスラスラ読め中身も濃いくて面白かった。冒頭で藤川が現れたとき嫌な奴だと感じたが、人情味があって良かった。最後、千歳空港では情けなかったなぁ。 2024/04/22
奥田智徳
6
「笑う警官」の続編。キャラ的には確立されているので、すぐに没頭できた。今作も前作同様楽しめた。続編となると、つまらなくなる事が定番だけど、本作は文句なく面白かった。監察官の藤川が良かった。2024/03/02
しぇるぱ
5
単行本「うたう警官」文庫本「笑う警官」では津久井は百条委員会で道警内の汚職について証言する。以来、うたったヤツと閑職に追いやられる。タイ人の娼婦がススキノの交番に救助を求めた。交番の警官はヤクザに引き渡した。ススキノのぼったくりバーで階段から落ちて死亡した客がいた。過失死として扱われたが、殺人ではないのか。タイ政府は日本政府に抗議をした。警察庁から監察が来た。補助に宇久井を指名した。津久井は聞いた。なぜわたしですか。一度うたったから。津久井、小島らの努力、佐伯や新宮らの捜査が合わさって解明される。生安内に2025/05/22
都人
5
久方振りの佐々木譲、そしてそれ以上久し振り「北海道警シリーズ」面白く拝読したが、詰めのの甘さが気になった。2024/08/13