内容説明
東京湾臨海署―通称ベイエリア分署の管内で、テレビ局プロデューサーの落下死体が発見された。捜査に乗り出した安積警部補たちは、現場の状況から他殺と断定。被害者の利害関係から、容疑者をあぶり出した。だが、その人物には鉄壁のアリバイが…。利欲に塗られた業界の壁を刑事たちは崩せるのか?押井守氏と著者の巻末付録特別対談を収録!!
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
1955年、北海道生まれ。上智大学在学中の1978年に『怪物が街にやってくる』で問題小説新人賞を受賞。卒業後、レコード会社勤務を経て専業作家に。2006年、『隠蔽捜査』で吉川英治文学新人賞、2008年に『果断 隠蔽捜査2』で山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を受賞。2017年、「隠蔽捜査シリーズ」で吉川英治文庫賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひまわり*
27
やっと読んだ安積シリーズ2作目。ベイエリア管内で発見された落下死体。書き出し方はさすがでぐっとつかまれたのだが…。安積の心の声が作品のメインなのかな?(笑)大半が心の声だったような。分析タイプというか、面白かったけど、他のキャラクターも安積からの心の声での説明が多くて人物把握がなかなかできず苦戦した。そして樋口シリーズでも出てきた団塊の世代トークがこちらでも(笑)時代ですね。面白かったけど、物足りなさがありましたね。シリーズを読んでいくのが楽しみです!2023/05/11
み
22
携帯電話って便利ですね、今作では、ポケベルが登場してました。お話しは、全く時代を感じず楽しみました。2022/12/11
てぃと
19
シリーズ1作目に続き2作目を読了。足を使った泥臭い捜査は正に警察捜査の王道。そして個性的な刑事たちの絡みがまたイイ。読みやすいし、やっぱりこのシリーズ面白いな~。安積さんが時々つぶやく心の言葉に妙な親近感が湧いてきてしまいます…。2022/04/07
さくさく
17
シリーズ第2作。テレビ局のプロデューサーが落下して死亡する事件が起きて安積班が立ち上がる。この人の人間に対する観察眼が達観していて、初動の時に休める時に休んでおけと部下に気遣いを見せるところが立派だと感じた。昔は警察組織の内部では暴力上等、手柄を挙げた奴こそが正義という価値観だったのが次第と権利保護の立場に流転してきたのを逆の視点で見ている感じがする。お茶汲みは若い者がやるという謎の伝統も今では聞かなくなったし。2023/04/16
寒っ!!
13
安積の心理描写はうるさく感じるけど、このシリーズはそれが主眼なのかな。安積たちとパトレイバーの世界の関わりがあるのは、全く想像できないな。2023/04/23