出版社内容情報
「報酬・年額二千五百万円」「求む! 若き感性!」
十八歳以上なら大学生でも応募できるという市の「アドバイザー」契約。
金に釣られ応募した大学生・御名掛幸菜が目にしたのは「ゾンビロード」とまで呼ばれる寂れた商店街だった!
そのアドバイザーに選ばれた謎多きイケメン・瀧山クリスと共に、この街にグルメで元気を取り戻すべく、幸菜が奔走する!
コーヒー、和菓子、寿司、中華──美食礼賛の口福ドラマが開幕します!
内容説明
「報酬・年額二千五百万円」「求む!若き感性!」十八歳以上なら大学生でも応募できるという市の「アドバイザー」契約。金に釣られ応募した大学生・御名掛幸菜が目にしたのは「ゾンビロード」とまで呼ばれる寂れた商店街だった!そのアドバイザーに選ばれた謎多きイケメン・瀧山クリスと共に、この街にグルメで元気を取り戻すべく、幸菜が奔走する!コーヒー、和菓子、寿司、中華―美食礼賛の口福ドラマが開幕します!
著者等紹介
行成薫[ユキナリカオル]
1979年宮城県生まれ。2012年『名も無き世界のエンドロール』で第25回小説すばる新人賞を受賞しデビュー。本作は2021年映画化された(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんごろ
197
商店街の復興物語だと思ったら、ありふれたお仕事&グルメ小説ではないと個人的には思う。全ての話にグイグイと引きこまれ、とくにお寿司屋さんの話は感情移入しちゃって泣けた。伝統、料理人のプライド、思い出の味を守りつつ、商店街の活気を取り戻すべく、クリスと幸菜の奔走ぶりは見事だった。ベタといわれようが、良くある話だといわれようが、これは個人的には面白い。運命、都合のいい偶然、どう判断するかはあなた次第。でも、運命だと信じたいな。それと、自分が興味のあるものが、失いかけて活気を取り戻すのは嬉しくなるね。2021/08/22
しんたろー
142
大学生・幸菜が謎のハーフ・クリスと共に地方の寂れた商店街の再生に奔走する物語…タイトル通り「食」が絡んだ人情劇になっていてサクサク読める。何処にでもいそうな幸菜と訳アリのクリスを主軸にして様々なキャラを配置し「ドラマの原作を意識した?」と穿った見方をしてしまうほど映像化に向いた創りになっている。行成さん得意のサプライズ的な仕掛けは薄いが「絵が目に浮かぶ」文章は健在で、美味しい料理の裏側や人間関係の妙も抑えていて、エンタメの基本を踏まえた安定した内容。少し動き出した商店街が気になるので続編を楽しみにしたい♬2022/12/23
アッシュ姉
84
ゾンビロードと呼ばれるシャッター商店街をグルメロードとして再生を目指すストーリー。ちょっとうまくいきすぎな夢物語のようでもあるが、ほろりとするエピソードもありドラマ化されそうな雰囲気。2021/11/27
ゆのん
80
ゾンビが出現しそうな程に寂れてしまった商店街。私の小さい頃は野菜は八百屋、魚は魚屋、肉は肉屋という感じで商店街で買い物をするのが常だった。天井から下がっている笊に入れられるお金、秤の上に載せらた紙に包まれる肉、一山で売られる野菜や果物。めちゃくちゃ懐かしい。お使いに行くとご褒美に貰ったコロッケや、取れてしまったバラバラの葡萄の味まで蘇る。気さくで元気の良いお店のおじさんやおばさん。スーパーは便利だけど、人の繋がりがあった頃を思い出し懐かしさが溢れてくる。そんな商店街を復活させる素敵な物語。2021/04/27
ジュール リブレ
73
町おこしシャッター通り商店街シリーズ。数ある同テーマを敢えて選んで挑戦か。グルメに絞ったチャレンジの一つひとつ、そして背景にあるアナザーストーリー。プロットが良く練られてましたね。2021/06/01