内容説明
享保五年(一七二〇)。十九歳の拓蔵は、亡き母に苦労をかけた父を殴るため、信州からはるばる江戸に出てきた。だが火消し“加賀鳶”の徹次に拾われて、父が江戸で“水神の辰”と慕われた伝説の火消しであったこと、そして昨年の火事で死んだことを知る。拓蔵は加賀鳶に入り、周囲とぶつかりながらも火消しの仕事にやりがいを見出していく。その頃、江戸の町ではつけ火が続いて―。まっすぐな若者の奮闘と成長を描く、通快時代小説!
著者等紹介
土橋章宏[ドバシアキヒロ]
1969年、大阪府豊中市生まれ。関西大学工学部卒業。2009年「スマイリング」で函館港イルミナシオン映画祭シナリオ大賞グランプリ受賞。同年「海煙」で第13回伊豆文学賞最優秀賞受賞。11年「緋色のアーティクル」で第3回TBS連ドラ・シナリオ大賞入選。同年「超高速!参勤交代」で、第37回城戸賞を同賞初の審査員オール満点で受賞。またその映画作品で、第38回日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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