内容説明
東池袋署管内で発見された女性の白骨死体。娘が逮捕されたが…(「黄昏」)。警視庁から沖縄県警に移動した与座哲郎は、県人との対応に戸惑いもあり…(「ストレンジャー」)。佐方貞人検事は、米崎西署で逮捕した覚醒剤所持事件に疑問を持ち始め―(「恨みを刻む」)。西成署管内で、ネットに投稿されたビデオクリップのDJが病院に担ぎ込まれ…(「オレキバ」)。臨海署管内で強盗致傷事件が発生。昔の事件とリンクして―(「みぎわ」)。沖縄、大阪、東京など各所轄を舞台にした傑作警察小説アンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しんたろー
164
薬丸岳、渡辺裕之、柚月裕子、呉勝浩、今野敏、5人の作家 さんによる所轄が舞台のアンソロジー。普段、この手の本は 滅多に読まないが、薬丸さんの夏目シリーズと、柚月さんの 佐方シリーズに惹かれて手に取った。夏目は彼らしい話に なっていて、少しづつ家族が動き出した様子もイイ。佐方は 検事時代の良い話だったが、そろそろ弁護士時代の話を読み たいと思った。今野さんの話も安積シリーズで、先に原作を 読まないと面白さは半減だろうから、ファンの為の短編集と 感じた。渡辺さんの沖縄話、呉さんの大阪話も楽しかった。2017/07/09
いつでも母さん
138
嬉しい~!夏目さんに、佐方さん、安積さんと来ましたよ! 短編5作品。こういうアンソロジーは何度あっても良い。いつでも楽しみにしたい。出版社様、宜しくお願いしたいです。それにしても、筒井副部長「俺は、恨みは晴らさないが、胸に刻む主義だ」はかっこ良すぎでしょう。柚月さん、上手く言わせましたね~!2016/11/15
ダイ@2019.11.2~一時休止
136
警察アンソロジー。薬丸さんの夏目と柚木さんの佐方が出てきてイイ感じ。2016/10/30
まこみん
98
5人の作家さんの「所轄」をテーマにしたアンソロジー。柚月さんの佐方検事、今野さんの安積警部補はお馴染みの主役。(と言っても私はまだ殆ど未読) よくある所轄間の柵の他、沖縄県警の地域性、大阪西成警察署の特殊性も描かれて興味深い。佐方検事の若手時代の話も良かった。上司の思惑で左遷されたり昇進出来なくなったり、逆に利己的理由でも功労者は昇進する。だから「恨みを刻む」のですね。 薬丸さんの夏目刑事は安積警部補と共にシリーズを読んでみたくなった。2017/01/07
おたけஐ೨💕🥒🍅レビューはボチボチと…
93
80/100点 所轄署を舞台にした警察アンソロジー。柚月さんの「恨みを刻む」が目当てで読みました。佐方検事の公判部に移った直後の事件を描いています。南場署長も登場してきて、佐方検事のちょっとした事柄から事件の矛盾点を見つけ出し解決して行く過程が面白く読めました。ただ、最後が少し割り切れない結末になっているのが残念でした。柚月さん以外でしたら、今野さんの「みぎわ」が一番本のタイトルに沿った内容で面白かったです。2017/05/22
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