内容説明
三田にある直心影流剣術道場の師範・峡竜蔵は、ある日、懇意の大目付・佐原信濃守より、陸奥国三春にある剣術道場で対立が起きていると告げられた。この件で当主・伊予守が頭を抱えており、火花事になる前に竜蔵に様子を見に行ってきてほしいという。竜蔵は供連れに、かつては敵方だったが、剣を交わし今では心も通わせた浪人・猫田犬之助を選び、陸奥国へ向かった。道中、さらに仲を深めながら七日後。二人は無事到着した三春の地で、負けん気の強い女剣士と出会い、思わぬ疑いをかけられ騒動に巻き込まれて…。剣に長じ、侠気ある人―“剣侠”竜蔵の、裂帛の気合が正義を貫く!大人気シリーズ。
著者等紹介
岡本さとる[オカモトサトル]
1961年大阪市生まれ。立命館大学卒業後、松竹入社。松竹株式会社90周年記念新作歌舞伎脚本懸賞に『浪華騒擾記』が入選。その後フリーとなり、『水戸黄門』『必殺仕事人』などのテレビ時代劇の脚本を手掛け、現在も数多くの舞台作品にて脚本家・演出家として活躍する。2010年小説家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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とし
62
新・剣客太平記「侠気」3巻。自分の損得を顧みず、信義にあつく、強きをくじき弱きを助けるますます円熟味を増した峡竜蔵さん良いですね。第4話秋葉山までには、ほろりとさせられた。2016/04/12
ドナルド@灯れ松明の火
11
爺様が亡くなった。猫さんとの奥州旅。いつも通りの爽快な決着。お薦め2020/08/06
Totchang
11
表紙絵は第3話「旅の続き」の一場面でしょうか。旅の目的地は「三春」。現代では枝垂れ桜「滝桜」で有名な阿武隈山地の町です。驚きを持ってページを繰ったのは第4話。今までにない話の展開です。父から子へ、子から孫へ、経験という名の会話が展開します。その経験は釣りだったりキャッチボールだったりと異なるのでしょうが、それが絆を深めることであったのかと、改めて考えさせられました。2018/10/21
chacha
10
今回も面白かった。剣の腕は上がるけど お節介や人との関わり方は変わらず 男気は増すばかり。猫さんとの旅は良かった。祖父の中原大樹の死を 竜蔵がなかなか受け入れられず苦悶する。早くに父を亡くし、大樹とのいろいろな思い出が自分が子をもってその意味がわかることもあり、さらにありがたさがわかる。ホロリとしました。2021/02/12
ニッキー
8
爺様が亡くなってしまった。早すぎるのか、それだけ時間が経ったということか。 人生は無常。2019/01/07