内容説明
師走、掛取りなどで慌ただしく食事をとる人々のため、日本橋木原店の一膳飯屋・塩梅屋でも昼餉を出すことになった。安くて美味しく、力のつくものを、と主の季蔵が考えたのは、鶏団子入りの温かなうどん。一方その頃、妻と共に江戸を訪れていた甲州商人の谷山屋長右衛門が、神隠しにあったとの報せが入る。神隠しの多発する江戸で、この事件に限って北町奉行自ら、同心や岡っ引きを集め、直々に探索を命じたとの話に、季蔵は胸騒ぎを覚えるのだった…。鮮やかな謎解きと美味しい料理の数々は、まさに絶品!大人気シリーズ、待望の第十八弾。
著者等紹介
和田はつ子[ワダハツコ]
東京都生まれ。日本女子大学大学院卒。出版社勤務の後、テレビドラマ「お入学」の原作『よい子できる子に明日はない』、『ママに捧げる殺人』などで注目される。ミステリー、ホラーの著作が多数ある。近年は時代小説を精力的に執筆している。小説の他に、ハーブ関連書などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
万葉語り
41
料理人季蔵捕物控18作目。ネギづくしがおいしそうだったが、江戸の人たちは青いところを食べなかったのがびっくりだった。冬うどんも関西のものらしく江戸っ子は蕎麦がスタンダードだったらしい。300年も経つと食文化もかなり変化するのだなあと思った。2015/08/11
万葉語り
25
再読でした。どこまで読んだか忘れてしまったシリーズ18作目です。2016-1042016/04/26
Mark
24
うどんがとても美味しそう。寒い冬にあつあつのうどんをふうふう言いながら食したい。それに、葱づくしやタルタも試してみたいですね。今回のお話はこれまで以上に何か心をほっこりとさせてくれるところがありました。何気ない日々の生活の中に見える、例えば三吉の様子など本当にいいねと思えます。2015/04/18
えみりん☆
23
タルタにクウク、発音が良いです。タルトやクッキーが美味しそうで食べたくなりました。鳥団子うどんは身体も温まりそうで身体にもよさそう、作ってみたい一品です。烏谷様の昔話が出て来たり、話が込み入って来た感もありますが、正義を貫き悪を懲らしめるところは読み易いです。料理を追っかけながら、このまま最後まで駆け抜けたいと思います。2014/11/20
σ(-。-)
22
これは冬に読んで!ですね。塩梅屋の三人にも、よいお年をって挨拶したくなった。除夜の鐘が聞こえてきそうだね。2012/12/16