内容説明
大好評「みをつくし料理帖」シリーズで登場した料理をあなたのご家庭に。「はてなの飯」「ありえねぇ」など、本編では紹介出来なかったレシピを初公開。澪がつくり出す料理を著者自らが完全再現。また、つる家の間取り図や書き下ろしエッセイなど余すところなく収録。そしてここでしか読めない、澪と野江の幼き日の思い出を描いた書き下ろし短篇小説「貝寄風」を特別収録した豪華なレシピ本。
目次
はてなの飯
とろとろ茶碗蒸し
蓮の実の粥
ぴりから鰹田麩
鮎飯/鮎の塩焼き
ほっこり酒粕汁
独活の皮の金平/独活と若布の酢味噌和え
なめらか葛饅頭
里の白雪
蕗の青煮/ほろにが蕗ご飯〔ほか〕
著者等紹介
高田郁[タカダカオル]
兵庫県宝塚市生まれ。中央大学法学部卒。1993年、集英社レディスコミック誌『YOU』にて漫画原作者(ペンネーム・川富士立夏)としてデビュー。2008年、小説家としてデビューする(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
- 評価
時代小説大好き本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ハイランド
512
みをつくし料理帖を彩った料理の数々のレシピを公開した一冊。作品と作者の人柄がそのまま表現されたような、余計なものを入れず、シンプルで身体に優しそうな料理。これなら自分でも作れそうと思わせるところが味噌ですね。掲載されているエッセイや短編も、作者の真摯な姿勢が感じられて良かった。「口から摂るものだけが人の身体を作るのです」という言葉は「人の心を作る」ということにも通じていく。だから良質な本を読み、良質な映画を観て、良質な音楽を聴いて、健やかな心を育んでいきたいものです。さて、後は特別編を待つのみですね。2015/06/13
seacalf
502
ああ、あたたかい。作者の人柄の良さが伝わってきて優しい気持ちにじんわりと包まれる。みをつくしの物語に夢中になった人ならば、ほっこりするに違いない創作秘話の数々が溢れんばかり。裏方を知ってしまうのは野暮なことにも思えるけれど、さにあらず。物語に込められた想いひとつひとつが紐解かれる度にあたたかいものが胸に込み上げ、だーっと涙が出そうになる。なによりも、あの懐かしい料理の写真がばばんと掲載されている。その見事なこと!巻末の小説も思わずファンなら頬を緩める楽しみのひとつ。再読したい心に火をつけてくれる。2017/11/19
yoshida
494
みをつくし料理帖シリーズのカラー写真付きの豪華なレシピ本。合間に高田郁さんのエッセイや、つる屋のイラストを挿入。ラストは澪と野江の短編を収録。澪ロス中の私には堪らない1冊。やはり、実際にカラー写真で見る澪の料理はとても美味しそう。また、つる屋のイラストで登場人物を探すのも楽しい。みをつくしシリーズの様々な場面を思いだし、余韻に浸る事ができました。高田郁さんのエッセイは、作風と同じく暖かい内容ばかり。そして、ラストの短編で澪と野江の幼い頃からの絆を感じる素敵な内容。みをつくしシリーズを再読したくなりました。2016/08/04
AKIKO-WILL
493
澪の料理がレシピと写真で再現されてページを捲るのたびに食べたいという欲求が出てきます(^.^)そして、エッセイもあり、あっという間に読んでしまいました。最後に澪と野江の短編小説「貝寄風かいよせ」がすごく良かった。幼い2人の仲良い姿がみれて嬉かったです。2016/01/17
ユメ
460
「みをつくし料理帖」シリーズ作中で種市やつる家のお客たちを唸らせてきた数々の料理を写真に収め、登場人物の印象深い言葉を添えた、美しいレイアウト。これまで巻末レシピには掲載されなかった料理の作り方がわかるのも勿論嬉しいが、既に紹介されてきた料理が実際に作者の手によって作られている様子を見られるのもまた嬉しい。「みをつくし」の物語に色とりどりの挿絵が付いた気分だ。レシピと共に収録されている「内緒噺」も、髙田さんの柔らかな文章が好ましい。澪のひたむきさと、澪を見守る人々の優しさを併せ持っている方だなと思った。2015/02/18