感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ykmmr (^_^)
117
言わずと知れた、太宰のエンターテイメント的代表作。こんな作品ばかりだったら、肩の力を抜いて読めるのに。まあ、『太宰らしさ』はあまりなのかも。型破りの王様に破天荒のメロス。親友の為にと思うが、何だか雑に…でも熱い‼︎良い友情じゃないですか。メロス+作者の自伝的人気小説『トカトントン』など、さらっと読める作品が揃っている。そういえば、忘れているだけかも知れないけど、『トカトントン』って青森弁⁇2022/03/24
桜もち
68
走れメロスのほか懶惰の歌留多、富嶽百景、黄金風景、トカトントンを収録。懶惰(らんだ)の歌留多が好き。怠惰すぎて原稿が書けないから、いろはカルタのようにいろはからやけくそになって書き出してやる、という設定。夜中目を覚まして枕元に置かれた真っ白い角封筒を取ろうとしたら畳を引っ掻き、封筒だと思ったものはカーテンから差し込んだ月かげで、『月から手紙をもらった。言い知れぬ恐怖であった』というところが凄い。いろはは『よ』の『夜の次には、朝が来る』で終わる。朝が来てほしくない時がある。太宰はそんな人にも優しい。2017/05/10
月讀命
65
『メロスは激怒した』で始まる文章は、小学校の国語の教科書で出会った様な気がする。あれから40年近く経ち改めて読んでみた。大切なモノの為に精一杯やってみる。やるだけやってみる。ダメでもいいからやってみる。人生そんなモノではないでしょうか。その他「富嶽百景」「黄金風景」「トカトントン」の三篇と、ただ只管に怠けている自分を“いろは"で連ねた「懶惰の歌留多」も面白い。彼が、文字を進めるに従って、最初の『い』の時の意気込みが無くなり、段々行数が減ってゆき、最後にはフェードアウトして止めてしまう処が人間らしく思える。2012/11/20
優希
53
エンターテイメント的な短編集と言っても良いですね。改めて読むとそのテンポの良さに引き込まれました。それでいながら泣きそうになるんですよね。太宰、良いなぁ。2023/04/20
myunclek
29
森見登美彦の新釈「走れメロス」を読むのに原典を探しだしたもの。 感想は、新釈の読後ということで…。2014/07/03
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