内容説明
日本のテレビ局のプロデューサー・沢田貴士の許に、北朝鮮から驚愕のオファーがもたらされた。それは、最高指導者の金正日の許可による共和国内の完全自由取材だった―国家を襲う食糧難、収容所、拉致被害者、喜び組、そして金正日への独占インタビュー。表向きは日本との国交樹立を掲げる北朝鮮の真意とは!?綿密な取材と資料に基づき描かれる共和国の真相。著者の傑作がついに文庫化。
著者等紹介
落合信彦[オチアイノブヒコ]
作家、国際ジャーナリスト。1942年1月8日東京生まれ。アメリカのオルブライト大学、テンプル大学大学院で国際政治学を専攻。インディペンデントのオイルビジネスに従事したのち、作家、ジャーナリストに転身。97年5月、母校オルブライト大学より人文学名誉博士号を授与される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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はまななゆみ
13
金正日と相思相愛になった女性がキーマンとなり、日本・中国・アメリカが絡み合った物語。ひっくり返ってしまうような内容でしたが、全てがフィクションとも思えず、大筋は真実では?!と思えるような興味深い内容でした。2018/10/06
kuwagata
3
なんだかんだ言っても、やはり落合信彦作品は面白い。高校生~大学生の頃に集英社文庫でたくさん読んだ時のわくわく感を思い出しました。但し、本作は昔ほどのインパクトを受けるわけでもないのですが。自分も大人になり、国際情勢に関する知識も増え、昔ほどウブでなくなっているからでしょうか。2011/10/27
天月
2
ずっと前に読んだ本。昨日店長に落合さんの名前を聴いて調べたら読んだことある作品でした。読む前はフィクションって知ってたのに読み進めるとすっかり忘れててホンマの話だと思い込んでいました。それくらいリアル。そして、北朝鮮のことをよくよく知ってるのだと感じました。なにより、リアルだと思ったのは北朝鮮ならあり得ると思ったから。もっと落合さんの本を読んでみます。そして、世界情勢に疎くてはついてけないです。2013/04/14
KzBourree
2
まぁまぁ面白いです。北朝鮮の記述に関しては期待したほどの生活感がなかったですが、ストーリーとしては考えられています。2011/11/01
Kaz
1
金正日死去のニュースを聞いた後だけに、色々と考えさせられることの多い作品でした。「愛する祖国の馬鹿さ加減」をジョークにする落合節は相変わらず絶品です。このまま何も知らずに騙され続けるのが、一番幸せなのかもと思ってしまうのは、平和ボケしているってことなんでしょうね。何が本当で何が嘘なのかを見抜くのは凄く難しいなと感じました。勉強せねば!2012/01/15