岩波数学叢書<br> 高次元代数多様体論

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岩波数学叢書
高次元代数多様体論

  • 著者名:川又雄二郎
  • 価格 ¥6,050(本体¥5,500)
  • 岩波書店(2024/02発売)
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  • ISBN:9784000075985

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内容説明

本書の主目標は「代数多様体の標準環は有限生成である」という大きな定理の証明である.証明で用いられる極小モデル理論は,様々な国々に散らばった数多くの数学者たちが代数・幾何・解析の手法を総合し,近年になって大きなブレークスルーを生み出してきた.この三十数年間にわたる成果の集大成ともいえる書である.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

目次

まえがき
あらすじ
1 境界付き代数多様体
1.1 Q-因子とR-因子
1.2 有理写像と双有理写像
1.3 標準因子
1.4 交点数と数値的幾何学
1.5 曲線の錐体と因子の錐体
1.5(a) 擬有効錐体とネフ錐体
1.5(b) クライマンの判定条件と小平の補題
1.6 広中特異点解消定理
1.7 小平消滅定理
1.8 被覆トリック
1.9 小平消滅定理の拡張
1.10 組の特異点KLT
1.11 組の特異点LC,DLT,PLT
1.11(a) いろいろな特異点
1.11(b) 劣随伴公式
1.11(c) 末端特異点と標準特異点
1.12 極小性と対数的極小性
1.13 2次元以下の場合
1.13(a) 1次元の場合
1.13(b) 2次元の極小モデル
1.13(c) 代数曲面の分類
1.13(d) 有理特異点
1.13(e) 2次元DLTの分類1
1.13(f) 2次元DLTの分類2
1.13(g) ザリスキー分解
1.14 3次元の場合
2 極小モデル・プログラム
2.1 固定点自由化定理
2.1(a) 固定点自由化定理の証明
2.1(b) 言い換えと拡張
2.2 固定点自由化定理の有効版
2.3 有理性定理
2.4 錐体定理
2.4(a) 収縮定理
2.4(b) 錐体定理
2.4(c) 2次元と3次元の収縮写像
2.4(d) 因子の空間の錐体定理
2.5 収縮写像の種類と極小モデル・プログラム
2.5(a) 収縮写像の分類
2.5(b) フリップ
2.5(c) 標準因子の減少
2.5(d) フリップの存在と終結
2.5(e) 極小モデルと標準モデル
2.5(f) 極小モデル・プログラム
2.6 直線的極小モデル・プログラム
2.7 有理曲線の存在
2.7(a) 射の変形
2.7(b) 曲げ折り法
2.8 端射線の長さ
2.9 因子的ザリスキー分解
2.10 因子の空間の多面体分割
2.10(a) ネフ錐体の切断面の有理性
2.10(b) 標準モデルに対応した分割
2.10(c) 極小モデルに対応した分割
2.10(d) 多面体分割の応用
2.11 乗数イデアル層
2.11(a) 乗数イデアル層
2.11(b) 随伴イデアル層
2.12 延長定理
2.12(a) 延長定理1
2.12(b) 延長定理2
3 有限生成定理
3.1 帰納法の設定
3.2 フリップ定理
3.2(a) 因子への標準環の制限
3.2(b) PLフリップの存在定理
3.3 特殊終結定理
3.4 極小モデルの存在
3.5 非消滅定理
3.6 まとめ
3.7 代数的ファイバー空間
3.7(a) 代数的ファイバー空間とトロイダル幾何学
3.7(b) 弱半安定還元定理と半正値性定理
3.8 有限生成定理
3.9 極小モデル理論の拡張
3.9(a) 群作用がある場合
3.9(b) 基礎体が代数閉体でない場合
3.10 残された問題
3.10(a) アバンダンス予想
3.10(b) 数値的小平次元が0の場合
3.10(c) 正標数への拡張
3.11 関連する話題
3.11(a) 有界性に関する結果
3.11(b) 最小ログ食い違い係数
3.11(c) サルキソフ・プログラム
3.11(d) 有理連結多様体
3.11(e) 滑らかな代数多様体のカテゴリー
参考文献
索引