内容説明
都内の私立病院に勤める医師の楠木が謎の失踪をし、その妻までも忽然と姿を消す事件が起きた。大学病院に勤務する福本耕平は、姿を消した姉の行方を追うも、手がかりすらつかめなかった。義兄の楠木の失踪に不審を抱いた耕平は、楠木の勤めていた病院への転職を決意する。だが、その病院で待っていたのは、患者の不審死と看護師の失踪だった。そして、耕平は、楠木が遺した謎の言葉を発見するが―。驚愕の真相が待ち受ける傑作長篇ミステリー。
著者等紹介
結城五郎[ユウキゴロウ]
1943年東京生まれ。千葉大学医学部卒。78年から千葉市内にて内科医院を開業。診療の傍ら執筆をはじめ、93年『その夏の終わりに』で第2回小谷剛文学賞を受賞。98年『心室細動』で第15回サントリーミステリー大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ちょん
19
読むのに時間がかかった本。読み応えはありましたが、なんだか報われなくて切ない。今の時期だから余計に思うけども、感染症ってこわい。目に見えない敵っていうのはどうやって戦えばいいか分からないから本当に怖い。そう思うと…こんな敵と日々戦ってる医療関係の方々、本当にすごいなぁと感じました。2021/10/04
ゆみねこ
3
B型肝炎の劇症化が頻繁に起こる病院。突然失踪した姉夫婦の行方を追って潜入した病院の不審な動きとは?病院を意のままに操ろうとする邪悪な勢力に立ち向かう内科医を主人公にした医療ミステリー。最近モンスター化した患者や家族の話題も多いがこんな病院が本当にあったら恐ろしい。2011/01/31
栗山いなり
2
医療ミステリー+任侠物という印象。結末もどこか任侠物っぽかったな2018/11/24