内容説明
「『百物語』で体験談を語ってくれるのは、日常の些細な異変を感じ取ることのできる「太古の感性」を忘れていない人々である…(「あとがき」より)」病院、幽霊事件、ドライブ、アウトドア、学校―。日常に潜む怪奇現象の数々を綴った人気シリーズ第九夜をお届けします。収録されたエピソードは、すべて二人の著者のもとに引き寄せられるように集まった真実の物語。
目次
病院にて
お盆の出来事
最期の挨拶
旅先にて
百物語の怪
建設現場
幽霊物件
アウトドアの怪
子供の情景
日常の怪
非日常の怪
恐怖のドライブ
職場の出来事
著者等紹介
平谷美樹[ヒラヤヨシキ]
1960年岩手県生まれ。大阪芸術大学卒業後、岩手県内の美術教師となる。2000年6月、『エンデュミオンエンデュミオン』(ハルキ・ノベルス刊)で作家デビュー。同年、長篇SF『エリ・エリ』で第1回小松左京賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夢追人009
138
実録怪談集「百物語」の第九夜。このシリーズはシンプルだけど思わずぞっと震えてしまうわかり易い怖さがいいですよね。『幽霊屋敷』心霊スポット巡りが趣味の女子が数人で噂の幽霊屋敷に肝試しに出かける。普通の住宅街の中にある古い家に入り込み、ビデオカメラを回しながら酒とつまみで宴会をしていると、夜も更けた頃に二階から激しい足音が響いた。怖くなった彼女らは「お邪魔しました!」と二階に向けて叫びながら慌てて引き上げる。翌日、ビデオカメラを再生すると「お邪魔しました!」の声の後に「またおいで」と低くこもった男の声がした。2020/07/24
buchi
3
多分2巻まで読んでていぎなし飛ばして9巻… 生まれる前は楽しかったけど「子供との会話」、お父さんの育児怖い「遊びにいこう」、声をかけられる「殺人のあった家」。 1巻が全体的にオーソドックスだったけど9巻もそんな感じ。2022/08/23
chatnoir
2
オチのある話が多くなった。店持ちのダンナが店持ちの女と浮気して、奥さんと娘を追い出したのち、奥さんと娘が無理心中して、娘がお父さんの店に、奥さんが浮気先の店に出たって...出来すぎな気がする。お客さんがだけが見る幽霊を結婚して里帰りした娘が見たって話はへぇ、と思った。他家に嫁いだらやっぱり他人なのかな。読んでて怖い話と怖くないのに鳥肌が立つ話があって面白かった。2015/09/14
パブロ
2
恐くない! でも、何だかいつも買ってしまうのは、そこに書かれているひとつひとつの話の素朴さから。恐がらせようと思っていない著者の拾ってきた日常とは違う不思議な話。それが淡々と載っている。ただそれだけ、そのままの魅力。2010/07/23
ekura
1
釣りの怪談が少なくなったのが残念。2010/09/30