東方選書<br> 契丹国―遊牧の民キタイの王朝 (新装版)

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契丹国―遊牧の民キタイの王朝 (新装版)

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  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784497214195
  • NDC分類 222.052
  • Cコード C0322

内容説明

九世紀半ば、北・中央アジアでは、唐・ウイグル・吐蕃の三大帝国の勢力が弱まって真空状態が生じ、多くの遊牧民が一斉に活動を開始した。なかでも国家滅亡後も西方では中国を指す呼称となった“キタイ”が勢威をふるった。本書はこのキタイ(契丹=遼)国について、『遼代社会史研究』『遼朝官制の研究』『遼朝史の研究』などを著してきた遼代史の専門家である著者が初めて一般読者を対象に書き下ろした書である。第1部では、キタイの勃興から滅亡までを概説する。第2部では、学界における論争も紹介しながら、征服王朝説などを退け、キタイ国が中国史王朝の系列外の胡族国家であるという著者長年来の主張を軸に、歴代異族王朝のなかで、漢族の習いを拒み、民族的伝統を貫き、ひときわ異彩を放ったキタイ国の独自性を、その制度・宗教・社会・経済・文化などの多方面からとらえる。第3部では、初代帝王耶律阿保機の長子として生まれ、皇太子に冊立されながら、弟との確執のなか帝位を譲り、最後は故国を脱出し唐土に死した、文人としても名高い倍に焦点を当て、草創期の王朝内部の人間模様からキタイ国の実情を探る。

目次

1 キタイ(契丹・遼)国の興亡(勃興前の契丹;契丹国の成立;耶律阿保機の事蹟 ほか)
2 キタイ(契丹・遼)国の制度と社会(統治の仕組み;契丹・漢二元の官制;騎馬の精強軍団 ほか)
3 悲劇の王、倍(倍の生い立ち;父、阿保機の死と倍の譲国;東丹の国都を遼陽に遷す ほか)

著者等紹介

島田正郎[シマダマサオ]
1915年東京に生まれる。1939年東京大学文学部東洋史学科卒。1942~47年東方文化学院研究員、東京大学文学部研究嘱託。1947~48年東京大学附置東洋文化研究所員。1951年法学博士。1951~84年明治大学法学部教授。1984年明治大学名誉教授。1984~92年明治大学総長。2009年逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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六点

103
遼・契丹史の大家による基本書とも言うべき名著。専門用語にルビがないにも拘わらず、独特のリズムがあって、ツルリツルリと文章が飲み込める。通史・法制・考古・文化から日本との関わりについてまで広く学ぶことができる。平安時代の前半に遼河の辺りまで日本人が行き、商人を京まで招致できたことに驚いた。日本人の羽翼は思いの外、広かったようである。93年の本ながら、再刊してもらえただけでも有難い。2022/06/29

Koning

31
東アジアの古代王朝の一つ契丹国。キタイ人って確かにロシア語では中国人のことだよねとか思いつつ読む。契丹文字のことが頭にあったので読んだのだけれど、ざっとこの民族の歴史がわかった感じ。ただ、もう著者が故人なので新しい情報は入ってないけれど、遼に関して中華王朝ではないというのは納得。もちろん現代の中共政府的には異民族支配王朝で法制度的にも異質なものでも現在の異民族支配を正当化するためか全て中国史であるとしなければならない事情から当然中国史に入れるんだろうけど。北東アジア史と言い換えた方がいいんじゃなかろうか?2015/03/05

ああああ

12
遼史の研究者が一般人向けに記載したものだが面白かった。著者の言う通り中華中心視点の「征服王朝」説よりも、「胡族国家による二元制度」という説明の方がしっくりくる。軍事に強い遊牧民が農民を支配して政府を作るのは、火器が量産されるまで洋の東西を問わないことなんだから…。また計画的な移民・植民政策が遼の国力を伸ばしたというのも面白い。最終章の文人・画家として有名な皇子「倍」の物語も面白いが、阿保機の妻がトルコ族という点にもロマンを感じる。皇子の名前って、読みは「ベイ」とか「ベグ」なんじゃないのかな?2016/01/09

ユビヲクワエルナマケモノ

8
MXで放送中の『燕雲台』の資料として契丹ないし遼を扱った本を探したが、思いの外少ない。本書は第一部で遼の通史、第二部で制度と社会、第三部は太祖阿保機の長子・倍の数奇な人生を叙述する。儒教を排して固有のシャーマニズムを維持していた点や、中国に見られない皇子の生誕の儀など、いわゆる「征服王朝」とは異なる「胡族王朝」だという筆者の主張には頷ける部分が多い。また、非公式ながら日本との通交があったことや倍の絵画が中国本土で高い評価を得ていたことなど、教科書以上の情報があまりなかった遼の意外な面を多々学べたのは収穫。2023/04/20

のんたん 

5
遼史の専門家の書だけあって、歴史だけでなく政治、経済、文化についても詳しく書かれている。写真やイラストも多くイメージがわきやすい。ある程度の契丹の予備知識を持って読むとより理解が深まると思います。2017/11/24

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