内容説明
“ひとを真に愛することは、難しい”―鴨下道場で師範代を務める夢之丞には、出入師(喧嘩や争い事の仲裁)という裏稼業があった。久しぶりの仕事は、家の売買に関する騒動。その家の庭先にある梅の木の元から、四十路男のものと思われる髑髏が出てきたという!元遊女で六十路絡みの女性が永年住んでいたのだが…(「梅の香」)。義理と人情の町・深川で夢之丞が活躍する連作時代小説の傑作、シリーズ第三弾。
著者等紹介
今井絵美子[イマイエミコ]
1945年、広島県生まれ。成城大学文芸学部卒業。画廊経営、テレビプロデューサーを経て、執筆活動に入る。98年「もぐら」で第16回大阪女性文芸賞佳作。2000年「母の背中」で第34回北日本文学賞選奨。02年、第2回中・近世文学大賞最終候補作となった『蘇鉄のひと玉蘊』を郁朋社より刊行。03年「小日向源伍の終わらない夏」で第10回九州さが大衆文学賞大賞・笹沢左保賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Totchang
9
武士と町民の差を、真砂女の言動を通して明らかにしようとする意図があるのでしょうか。態度はもとより、言葉の選び方にも武士としての矜持が見られます。身分制度(表向きは)がなくなった現代、言葉や倫理観の乱れに溜息をつくのは私だけではなかろうと思います。2017/07/30
デジ姫
8
まるで新シリーズを予知していたかのような終わり方に拍手!2017/08/11
だいゆー
4
新シリーズに繋がるあれこれが…2017/06/21
まーら
4
シリーズ第3弾から面白くなってきました。真沙女が変身です。2010/05/09
Masayoshi Arakawa
1
20160127108 シリーズ3巻目、剣友が行方不明になり、住んでいた長屋から訳ありの一軒家に引っ越すことが決まりと次巻への期待が否が応でも盛り上がっているのに、本書は20/4に発刊されたが以降次が出ていない?なんか訳があるんですか?今井さん。2016/01/27