内容説明
金座裏の政次は、ある日、奉行所の内与力より呼び出しを受け、水戸藩の老中澤潟との関わりを尋ねられた。澤潟の名には覚えがなかったものの、政次と亮吉、彦四郎には、十一年前の藩士との出来事が思い出された…。一方、造園竹木問屋・丸籐の番頭が殺され、政次らはその事件を追うことになるが―。探索が難航し、苦悩する政次。そんな折、三人は謎の刺客に襲われる。十一年前の出来事が新たな火種を生んだのか。時代の渦に巻き込まれた政次たちの命運は!?大好評シリーズ、新装版第十弾。
著者等紹介
佐伯泰英[サエキヤスヒデ]
1942年、北九州市生まれ。日本大学芸術学部映画学科卒業。71年より74年末までスペインに滞在、闘牛社会を取材。以後、スペインをテーマにしたノンフィクションを発表。1999年、初の時代小説『瑠璃の寺』(文庫化に際して『悲愁の剣』と改題)を発表後、次々と作品を執筆、時代小説の書き手として高い評価を得ている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Kau
20
11年前の政次、亮吉、彦四郎が水遊び中にみた水戸藩士斬殺事件の記憶が思わぬ事件を生む。他の辻斬り事件も絡め、物語は進む。政次の剣術が生かされる事件でした。はあ、面白かった。😊2021/04/12
いくお(Ikuo Nakao)
9
お盆休みの「個人的課題図書」。現在17巻まで読了。この巻の表紙がかっこよくて好き。2020/08/16
KAZOO
7
三人の主人公が子供時代に遭遇した事件が現在までまだ解決されず後を引いているということでの話が中心です。いつもながら三人のキャラクターが全く違うことが人気の一つであると感じます。2013/11/13
harhy
6
11年前の水戸藩にまつわる政次ら三人の事件が、こんな展開になるとは。それにしても、政次の剣技がだんだんと冴えてくるなあ。2013/03/23
はぴた(半分お休み中)
5
政次たち3人組が子供の頃に遭遇した事件がこの巻の軸になっている。水戸藩の若き侍二人、大事な務めを果たす最中に刀もはずして昼寝。それに対して、無邪気に水遊びを楽しんでいた子供だったにもかかわらず、大人顔負けの判断をした政次。もちろん面白いんです、他の事件の顛末も面白いんです、だけど政次が出来過ぎと思ってしまうのはひがみ根性?2013/04/09