内容説明
神隠しにあった傘問屋「田丸屋」の娘が半年ぶりに戻ってきた。佐平次たちが、その娘のおつるに話を聞くが、自身が行方不明になっていたことが全くわからないという。一方、さざ波の権兵衛という盗人が、「加賀屋」という紙問屋に狙いをつけ、計画を練っていた。権兵衛の妾である、おせんの母親お節は、昔、「加賀屋」に奉公していたのだが、当主と契りを結んだのを大旦那に見つかり、やめさせられたという過去があった。権兵衛にとってはおせん、お節の復讐の為でもあったのだ…。三人で一人前の佐平次たちの活躍を描く好評シリーズ第七弾。
著者等紹介
小杉健治[コスギケンジ]
1947年、東京生まれ。83年『原島弁護士の処置』でオール讀物推理小説新人賞を受賞。『絆』で日本推理作家協会賞、『土俵を走る殺意』で吉川英治文学新人賞を受賞。社会派推理小説や時代小説で活躍(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
39
面白かったです。神隠しになっていたことを理解しない娘というのが謎めいていますね。2023/01/07
Hironobu
4
さざ波の権兵衛という盗賊を追う。傘問屋の娘が半年ぶりに戻る神隠しをヒントに、押し込みの計画を練る権兵衛。それを阻止しようと奔走する佐平次たち。サクッと読了。2017/04/26
へたれのけい
2
神隠しする方も、される方も色々と事情があります。2023/01/26
すぴか
1
おさとを思い出す描写はそんなに頻繁に出さなくてもいい気が…。おこうが出てきたことで三人とも気になる女の人が揃っちゃったね。/神隠しに遭った娘の行方、戻ってきた者への疑問。そしてさざ波の権兵衛たちの目的とは?シリーズ第七弾。(初版:2007.4.18)2012/04/26
FK
0
シリーズ第7作。「神隠し」という古来からある不可思議なものを犯罪に利用するというなかなかの発想。2007/06/27