ハルキ・ホラー文庫
女切り

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  • サイズ 文庫判/ページ数 235p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784758430623
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

内容説明

妖かしと異形の世界を通じ、名もないものたちの、愛と孤独と哀しみを描く、恐ろしくも甘美で魅惑的な物語、八篇を収録。

著者等紹介

加門七海[カモンナナミ]
東京都生まれ。多摩美術大学大学院終了後、学芸員として美術館に勤務。1992年『人丸調伏令』で作家としてデビューする
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中原れい

28
何回読んだか忘れた。『弟』のせつない悲しみが好き。当時の作者がこけながら全国回った成果が無理なく出ている作品集と東氏だけでなくわたしも思う。これと『くぐつ小町』はあまりひねくり回した文がなく読みやすいだろう(わたしには全部大丈夫だったけど向き不向きあるから)2019/07/31

Yu。

28
物語をより濃密に彩る氏独特の今昔混合の表現技が冴え渡る8つの怪奇幻想譚。全てがメイン級の作品ばかりなのだが今回のお気に入りは、好きになったものはしょうがない‥彼らを惑わす刃の先にある逆牡丹燈籠な光景が哀しくも美しい「女切り」。名士の長男として生を受けるもなぜか家族から疎まれるという謎と、そんな状況が生み出すもうひとつの世界との皮肉な並行ぶりに胸が痛む「弟」。5年の消失と5年の残滓… 目の前には僕の名を持つ僕ではない者の存在… “有”と“無”の狭間でもがき苦しむ主人公の葛藤が否応なく伝わる「喜三郎の憂鬱」。2015/11/16

るすみら

17
古い日本家屋に凝る、暗がりと埃の香りが漂うような一冊。女切り、石の碑文、弟、喜三郎の憂鬱、みやしろのもり、すみだ川、小さな祠、虫すだく、の八つの短編に解説が東 雅夫。刀の刀身に映る女に、自らの血を吸わせる「女切り」や、凄艶な生首に狂った僧の話が印象的な「虫すだく」が特に好み。「虫すだく」は解説にも書かれている通り、夢幻能形式。子供のころ隅田川近辺で遊んでいた私にとっては、「すみだ川」も個人的にひかれる短編だった。何かもう一息で、もっと凄い本に化けられる気がする。なんでだろう?全編、初出は異形コレクション。2009/07/16

紫花

1
加門さんの祠や幻視などに向ける眼差しが好きだ。2014/12/25

りこ

1
タイトルの作品が一番良かった。不条理な怖さがある。

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