内容説明
「闘う者たちの崇高な魂がここにある」―世界制覇を夢み、ひたすら突き進んだ、チンギス汗は、一二二七年、六十六歳でこの世を去った。その後、チンギス汗の遺志を継いだ蒼き狼たち。五代目フビライが目指したのは、海の彼方日本であった…。「地の果て、海の尽きるところまで」を求めた男たちの苛烈な生き様を、夢破れ戦場に散った者たちへの鎮魂を込めて描き切る、森村歴史小説の最高峰。
著者等紹介
森村誠一[モリムラセイイチ]
1933年、熊谷市生まれ。青山学院大学卒。69年、『高層の死角』で江戸川乱歩賞、73年、『腐蝕の構造』で日本推理作家協会賞、2003年、第7回日本ミステリー文学大賞を受賞
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感想・レビュー
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Ryuji
5
★★★☆☆チンギス・ハーンの生涯を描いた小説かと思いきや、チンギス・ハーンは前半で崩御、5代・クビライまで描かれたいた。チンギス・ハーンの時代はどうしてもモンゴル帝国膨張に伴う、殺戮が凄まじく描かれておりちょっと飽きてしまう。下巻はそれよりもチンギス・ハーン亡き後が面白い。個人的には2代・オゴテイから3代・グユグまでが面白い。何と言ってもグユグが「汗」となるための最大の功労者となった、チンギス・ハーンの長子・ジュチの息子・バトゥがやはり良い!あとはクビライ、この人を描いた小説を読みたくなった。2016/01/15