春のとなり

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春のとなり

  • 高瀬乃一
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  • サイズ 46判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784758414647
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

人は命ある限り、幾度でもやり直せる。

「夫は無実でございます」
奈緒は義父と深川で暮らしはじめるが――
『貸本屋おせん』で、時代小説界に鮮やかにデビューした、期待の新鋭による飛翔の傑作長篇。

奈緒は、夫の仇を討つため、義父の文二郎と信州から江戸へやってきた。
ふたりは暮らしを立てようと、深川で薬屋を営むが、医者である文二郎の元には、貧しく医者代の払えない病人やけが人が次々と駆け込んでくるようになっていた。
そんなある日、深川の芸者・捨て丸が、惚れ薬を作ってほしいといってくる。
捨て丸の相手は、なんと有名な本草学者であった……。
奈緒たちは、藩の秘め事に巻き込まれながらも、市井の人々のたくましさと優しさに触れ日々の暮らしを愛するようになるが――

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽてち

27
『貸本屋おせん』でデビューした高瀬さんの2作目。今回は、深川で生薬屋を営む目の不自由な文二郎と、彼の亡き息子の嫁だった奈緒が主人公の連作長篇だ。文二郎は米坂藩の侍医だったが、ある理由で江戸に出奔していた。そんな“訳あり”の2人のもとへ、薬や治療を求めて人々が訪れるが、そこは下町。無い袖は振れない。赤ひげ先生じゃないけれど、2人もあえて報酬を求めない。5篇のそれぞれがこうした人情噺をメインに進む。2人が江戸に来た理由が徐々に明らかになり、クライマックスへと向かう。どういう形で目的を遂げるのかドキドキした。2024/03/21

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