内容説明
キョウコはおべんちゃらとお愛想と夜更かしの日々から解放されるため、有名広告代理店を早期退職!都内のふるい安アパート「れんげ荘」に引っ越しし、月10万円で暮らす貯金生活者となったが…。ささやかな幸せを求める女性を描く、待望の書き下ろし小説。
著者等紹介
群ようこ[ムレヨウコ]
1954年東京都生まれ。1977年日本大学芸術学部卒業。本の雑誌社入社後、エッセイを書きはじめ、1984年『午前零時の玄米パン』でデビュー。その後作家として独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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日曜日のクマの本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ねむねむあくび♪
82
働かず、月10万円で楽しく暮らす。そう決心してもあれこれ真面目に悩んだり暇をもてあましたり。大胆なのか臆病なのか。群さんらしい主人公キョウコのオンボロアパートれんげ荘での一人暮らしのお話。キョウコには厳しい見栄っ張りな母と優しい兄一家も、なんだかんだキョウコの事を気にかけているんだよね。仕事を捨てても荷物を減らしても、人は悩み考えてしまう…。よき隣人のクマガイさんと、昔からの友人のマユちゃんが良い♪『その人にふさわしいモデルケースなんてどこにも無いの。自分の頭で考えて自分になるしかないのよ』真理だね♪2014/04/21
大福
74
【図書館本】さらさらと読了。読了後も次のシリーズも読みたいと思うほど読みやすかったです。ドラマとかになっているのかしら?2019/03/21
はる
59
突然有名企業を辞めて、貯金だけで古アパート暮らしを始めた独身女性のお話し。ほのぼのとしたものを期待していましたが、母親がどうにも意地悪すぎてもやもや。主人公の気持ちが理解できるような、出来ないような・・・やっぱり私は一生懸命な人の物語の方が好きなのかなあ。2014/03/14
パフちゃん@かのん変更
58
45歳独身のキョウコさん。一流の広告代理店でキャリアウーマンとしてばりばり働いていたのに、心機一転、会社を辞めて実家も出ておんぼろアパートのれんげ荘で一人暮らしを始める。月十万の生活費、80歳までは暮らせるというから少なくとも4200万円の貯金はあるようだ。でも、いきなり仕事を辞めて何もしないというのはかえって辛いのではないかな。働くことは生きることと思うから。これまで恵まれた生活だったけれど、やっぱりあのお母さんの支配から逃れたかったのかな。続編も読みますよ。2017/12/12
りーぶる
54
こんな母親がいるのか!と驚きましたが・・・身近なある人物を思い浮かべ納得。良かった実母じゃなくて、と安堵するほどキョウコの母親は苦手というかあり得ません。でもその呪縛から逃れるためのキョウコの選択を心から応援したくなりました。これでいいのかと迷ったり、悩んだり、ちょっと後悔したり不安になったり。その過程のどれもがとてもリアルでした。45歳にしてそれだけの貯蓄ができるのはバブル時代ならではでしょうか。クマガイさんがとても素敵でしたが彼女もまた複雑な人生で。心がほっとする作品でした。続きもすぐ読まなきゃ!2014/12/04