心のかけら

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  • サイズ B6判/ページ数 187p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784758410519
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

また一人で過ごす夜がこわい―これが最後の恋かもしれないと思った。ロングセラーとなった『花狂い』の著者が現在を生きる女と男の愛と性を描く、待望の書き下ろし長篇。

著者等紹介

広谷鏡子[ヒロタニキョウコ]
1960年香川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。95年、「不随の家」で第19回すばる文学賞を受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

巨峰

66
小説冒頭。雨降りの朝、おろしたて紺のブレザーを着た若い見知らぬ男性に傘をさしかける主人公。その男性に欲望を感じた彼女。『僕と同じことを考えていませんか』と問われ、そのままホテルにいく。再会は職場。その彼は職場に新しく派遣されてきた契約社員だった。/連ドラでも今時なかなかないべたな展開と、その後彼に精神的な問題が明らかにされ苦しいだけの恋となる後段部分。延々と後ろ向きで自死までほのめかす彼と、相手のことを想うといいながら自分の都合を押し付ける彼女は、もはや愛情なのか執着なのかわからない泥沼にはまってしまう。2016/11/27

きさらぎ

15
なぜか信号待ちで傘をさしかけてしまった相手とそのままホテルへ行く。「もしかしていま僕と同じことを考えていませんでしたか」そうだとしても普通は行かない。数時間後会社で派遣として紹介され、もしも運命の人だというのならもう少し違う出会い方をしたい。ふたりの楽しい時間は長く続かず徐々に精神的に変調をきたしていく秋生。離れられないのは、これが最後の恋かもしれないと思っているからなのか、彼を愛しているのからなのか、ただ体が心地よかっただけなのか。相手の幸せをいちばんに考えるのが愛? 二人で一緒に幸せになるのが愛だろ。2017/08/21

青豆

11
男と女のすれ違いを描いた作品。雨の日に偶然出会った年下の男・秋生と恋に墜ちた主人公の比沙子。寂しさに慣れたはずなのに、また一人で過ごす夜が怖くなる。恋の引力に身を任せ相手の全てを受け入れ様とする比沙子。しかし過去の辛い経験から他人に分け入る余地を与えない秋生との間には比沙子の思いと裏腹に少しずつ距離が生まれていく。愛情が重荷となり相手に拒絶されても、秋生を思う比沙子の姿が読んでて苦しくなった。これが最後の恋かもしれないと思った39歳の激しい恋の結末は、切なくほろ苦い。2016/04/07

チェス

6
個人的感想だけど、何故2人の女性巻き込んでゴネてたのに、最後はなんとなーくスッキリしちゃってる彼は何なんだ?と思いました。読解力がないのかな? 図書館本2019/04/12

おーね

4
結構センセーショナルな出会いをした二人だけれども、相手は心に闇を持っていて、それは誰かが晴らすことができないもの。愛してはいても一緒にいることは選択できない。じゃあどうしたらよかったのか。それは自分で決めるしかないのだろうね。2015/11/06

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