出版社内容情報
《内容》 生命に危険をおよぼす重篤疾患である骨・軟部腫瘍を外来で見逃さない診断のキーポイントを,豊富な写真と読みやすく,記憶にとどめやすい表現でコンパクトにまとめた一冊。
《目次》
骨腫瘍を外来で見逃さないために!
外来時の単純X線像から発見される骨腫瘍
骨腫瘍の発見 ~ 診断・治療へのプロセス
■良性骨腫瘍が疑われる場合
■原発性悪性骨腫瘍が疑われる場合
■癌の転移を疑われる場合
画像見極めのファーストチェックポイント
良性骨腫瘍の基本的なX 線像
悪性骨腫瘍の基本的なX 線像
癌の骨転移の基本的なX 線像
見逃されやすい病的骨折
特徴的な所見を呈する骨腫瘍(石灰化など)
■骨腫瘍
●軟骨形成性腫瘍(軟骨肉腫,軟骨腫など)
●骨肉腫
●線維性骨異形成,骨線維性異形成
■多発病変
診断の目安になるインフォメーション
代表的骨腫瘍の好発年齢
代表的骨腫瘍の好発部位
原発性骨腫瘍の病期分類
■良性骨腫瘍対するsurgical staging における判断要素
■悪性骨腫瘍のsurgical staging における判断要素
診断を迷わすピットフォール Q&A
Q1:骨膜反応は悪性骨腫瘍に必発か?
Q2:骨皮質破壊は悪性骨腫瘍に必発か?
Q3:X 線像で骨皮質の破壊・骨膜反応を示す良性病変には何があるか?
Q4:X 線像で骨皮質の菲薄化・膨隆をどう読むか?
Q5:骨腫瘍の骨髄内X線所見では骨梁の破壊は必発か?
Q6:骨端部の骨腫瘍では何を考えるか?
Q7:小児の大腿骨遠位内側の骨膜のけば立ちでは何を考えるか?
Q8:見逃されやすい仙骨の悪性腫瘍には何があるか?
癌の骨転移が疑われたとき
原発巣の絞り込み
■原発巣が判明している場合
■原発巣が不明の場合(図18)
●血液検査,尿検査で異常所見を示す骨腫瘍
骨転移部位の把握(スクリーニング)法
■骨シンチグラフィー
■骨代謝マーカー
多発性の骨腫瘍に含まれる疾患
■多発性骨軟骨腫
■Muffucci症候群(多発性血管腫を伴う内軟骨腫症)
診断を迷わすピットフォール Q&A
Q9:多発性骨軟骨腫(多発性外骨腫)のうち一カ所が増大したら
何を考えるか?
Q10:骨系統疾患・代謝性骨疾患で骨腫瘍に似たX 線像を示すものは
あるか?
インフォームドコンセント
■一般整形外科医の立場からの説明
■腫瘍専門医の立場からの説明
軟部腫瘍を外来で見逃さないために!
外来時に安易に取扱われやすい悪性軟部腫瘍
軟部腫瘍の触知~診断・治療のプロセス
■骨腫瘍の場合
■軟部腫瘍の場合
良性・悪性を知るファーストチェックポイント
視診・触診でわかる良性,悪性の大まかな目安
特徴的な所見を呈する軟部腫瘍(石灰化,骨化)
■軟部腫瘍および類似病変
■多発病変
診断の目安になるインフォメーション
代表的軟部腫瘍の好発年齢
代表的軟部腫瘍の好発部位
診断を迷わすピットフォール Q&A
Q1:痛みがなければ良性軟部腫瘍と考えてよいか?
Q2:指先に触れただけでも激痛がある場合は何を考えるか?
Q3:軟部腫瘤で拍動を触れる場合は何を考えるか?
Q4:リンパ節の腫れをみたら何を考えるか?
Q5:1週間のうちに腫瘤が増大した場合は何を考えるか?
Q6:皮膚の潰瘍が治らない場合には腫瘍の可能性があるか?
Q7:慢性骨髄炎の瘻孔のあとに腫瘤が発生したら何を考えるか?
Q8:von Recklinghausen 病の神経線維腫症で急激な腫瘤の増大をみたら何を考えるか?
Q9:病理診断レポートが診断のすべてなのか?
Q10:摘出した皮下の腫瘍で悪性と判明した場合どう対処するか?
検査~治療に必要なインフォメーション
軟部腫瘍の生検で行われるサンプル採取法
■穿刺吸引細胞診
■Tru-Cut 針を用いた針生検
■切開生検
悪性軟部腫瘍に行われる再発しない手術の重要性
■軟部腫瘍の切除法
●切除縁の決め方
インフォームドコンセント
■一般整形外科医の立場からの説明
■腫瘍専門医の立場からの説明
診断・治療の緊急性を要する骨・軟部腫瘍
■要 緊急!
■要 緊急!
■要 緊急!
専門家でなくても知っておくべき基礎知識
組織所見
骨腫瘍
■骨肉腫
■軟骨肉腫
■内軟骨腫
■脊索腫
■Ewing肉腫
■骨巨細胞腫
■類骨骨腫
■線維性(骨)異形成
■骨線維性異形成
■ランゲルハンス肉芽腫症(好酸球性肉芽腫)
軟部腫瘍
■悪性線維性組織球腫
■脂肪腫
■脂肪肉腫(高分化型脂肪腫様脂肪肉腫)
■脂肪肉腫(粘液型)
■平滑筋肉腫
■横紋筋肉腫
■滑膜肉腫(2相型)
■神経鞘腫
■悪性末梢神経鞘腫瘍(malignant peripheral nerve sheath
治療法
悪性骨腫瘍の患肢温存手術/再建法
切・離断術と回転形成術(rotation plasty)
■適応
■方法
化学療法
■絶対的適応
■骨肉腫の化学療法
●術前化学療法
●手術
●術後化学療法
■Ewing肉腫の化学療法
トピックス
骨・軟部腫瘍の遺伝子診断,染色体検査
末梢血幹細胞輸血を用いた高用量化学療法