腎癌のすべて - 基礎から実地診療まで

腎癌のすべて - 基礎から実地診療まで

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  • サイズ B5判/ページ数 318p/高さ 26cm
  • 商品コード 9784758305549
  • NDC分類 494.93
  • Cコード C3047

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出版社内容情報

《内容》 泌尿器科悪性腫瘍のなかでも最近増加している腎癌について、基礎から実際の臨床・実地診療および実地症例への対応をまとめた実用書。この1冊で腎癌のすべてが理解できる。    

《目次》
腎癌にすべて目次   
I 基礎編   
 [疫学]  
  腎癌は増えている 
  家族性腎癌(VHL,TS,HDRC,HRO,BHD,v.Recklinghausen,etc) 
  腎癌の疫学的要因(性,地域,環境因子,年齢,遺伝,ホルモン,発癌物質) 
  腎癌の不思議な性質 
  腎癌の自然史 
  腎癌と自然消退 
  腎癌と免疫能 
  腎癌検診 
  腎癌の予防(食事,薬剤) 
 [腎癌の基礎]  
  腎癌の発生母地 
   腎癌の組織発生に関する歴史的変遷
   腎の発生
   腎の形成異常と嚢胞形成
   腎発生の分子生物学
   発生組織からみた腎癌とその近縁疾患
   腎癌の実験モデル
  腎癌の病理 
   肉眼所見
   腎癌の組織学的分類
   組織学的異型度
   遺伝子との関連
   VHL(von Hippel-Lindou)遺伝子
   腎癌の進展様式
  腎癌の分類 
   WHO分類
   取扱い規約による分類
   その他の分類
 [腎癌の分子生物学]  
  癌の分子生物学 
   癌化のプロセス
   癌化に関与する遺伝子
   癌化に関連のある遺伝子異常
   癌化と細胞分裂,分化,アポトーシス
   癌化を支える間質の変化-血管新生-
  核異型と腎癌 
  染色体異常と腎癌 
   量的異常
   質的異常
  遺伝子異常と腎癌 
   セントラルドグマ
   癌遺伝子・癌抑制遺伝子
  後天性多嚢胞性腎疾患と腎癌 
   後天性多嚢胞性腎疾患の臨床的特徴
   嚢胞形成の機序
   癌化の機序
  腎癌の浸潤・転移と分子生物学 
   原発巣からの離脱
   原発巣での血管浸潤
   血管内の移動
   標的臓器での血管内皮への接着
   標的臓器での血管外浸潤
   転移巣での増殖
  腎癌の遺伝子診断 
  腎癌の遺伝子治療 
   遺伝子導入方法
   遺伝子治療の方法
   今後の課題
  腎癌と免疫 
   腎癌に対する免疫反応と免疫応答細胞
   腎癌とcytokine,chemokine
   宿主免疫能と腎癌の発生・進展
II 臨床・実地編   
 [腎癌の診断]  
  腎癌の症状 
   健診の超音波検査で腎の異常を指摘された!
   「腎癌は内科医の癌である」はもう古い?
  腎癌の診断に必要な検査-超音波検査で腎腫瘍があると言われてきたら…どんな検査が必要か 
   腎癌の検査の進め方
   スクリーニングは超音波検査で
   確定診断には造影CT検査を
   排泄性腎盂造影(IVP)はスクリーニング検査として価値はあるか
   血管造影は腎癌の診断に必要か
   血液・生化学検査で何に注目するか
   尿検査で何をみるか
   病期診断-転移をどこまで調べるか
   腎癌の診断は画像だけで大丈夫か
  腎癌の診断に有用な腫瘍マーカーは存在するか 
 [腎癌の診断/腎腫瘍の画像診断]  
  超音波検査 
   腎臓の観察
   腎腫瘤の観察
  CT 
  MRI 
  シンチグラム 
   腎シンチグラフィ
   腫瘍シンチグラフィ
   骨シンチグラフィ
   腎シンチグラフィによる手術方法の決定
  その他 
  嚢胞性腎腫瘤の鑑別診断 
   診断方法
   評価基準
   腎癌と鑑別を要する良性嚢胞性腫瘤
  透析患者の腎癌と画像診断 
   典型的な孤立性腎癌の画像診断は容易である
   後天性嚢胞性腎疾患に合併する腎癌診断のポイント
   固有腎のスクリーニングは超音波検で行う
   出血性嚢胞が多発している場合,腎癌の合併を疑う
   出血性嚢胞の鑑別にはM最も参考となる
   経時的な観察が重要である
   透析患者の腎癌は多発,両側発症の頻度が高い
   血管造影検査は無用であり,むしろ危険である
  腎癌の生検は許される 
 [腎癌の病期の分類]  
  UICC分類およびわが国の取扱い規約による病期分類 
   病期分類について
   TNM分類(腎癌取扱い規約を含む)
  腎癌の病期分類-進行度で予後を推測する 
   現在用いられている病期分類
   UICC分類とRobson分類はどう違うか
   TNM分類は予後判定にどこまで役立つか
   UICC stage分類における問題点
   その他の予後因子の評価と新しい分類の提案
  病期決定のための画像診断 
   病期診断に必要な画像検査
   局所進展の診断に必要な画像検査
   遠隔転移の有無をどこまで検討するか
   画像による病期診断精度
 [腎癌と鑑別を必要とする疾患]  
  嚢胞性腎疾患(腎嚢胞と多房性腎嚢胞) 
   単純性腎嚢胞(simple renal cyst)
   多房性腎嚢胞(multilocular cyst)
  腎血管筋脂肪腫(renal angiomyolipoma;AML) 
   腎血管筋脂肪腫(AML)の特徴と臨床所見
  オンコサイトーマ 
  腎肉腫 
   病態
   画像診断
   治療
  腎盂腫瘍 
  腎膿瘍 
   画像検査による評価
   腎膿瘍の原因
   腎膿瘍の鑑別診断
 [腎癌の治療]  
  治療戦略 
   腎癌の治療は手術と画像診断の進歩の歴史である-治療戦略,治療法の変遷
   腎癌に対する手術法をどのように選ぶか
   腎癌に対する腎摘除術の適応
   著者らの施設における治療成績
  インフォームドコンセント 
   無症状の患者さんに治療の必要性をどう説明するか-手術治療のインファームドコンセント-
   腎癌についての一般事項の説明
   手術の必要性の説明-説明は資料をもとに具体的に行う-
   腎癌の手術法と術式の選択-患者の要望も取り入れて決定する-
   手術後の一般的経過と定期フォローの重要性について
  臨床決断分析とインフォームドコンセント 
  治療法の選択に影響する因子 
   年齢
   腎機能障害
   遺伝性疾患
 [腎癌の治療/手術療法]  
  根治的腎摘除術をうまく行う方法 
   手術手技
   術後の管理
  腎部分切除術をうまく行う方法 
   手術手技
   周術期の注意点
   手術後の経過
  腹腔鏡下根治的腎摘除術 
   後腹膜アプローチ(後腹膜腔鏡下根治的腎摘除術;retroperitoneal laparoscopic radical nephrectomy)
   腹膜アプローチ(腹腔鏡下根治的腎摘除術;trasperitoneal laparoscopic radical nephrectomy)
  腹腔鏡下腎部分切除術はどのように行うか 
   機材の準備,確認
   手術手技
  下大静脈腫瘍血栓のある腎癌の場合どのようにアプローチするか-手術のポイント 
   腫瘍血栓先端の高さが重要である
   手術の手順-基本的な操作は根治的腎摘除術と同じである
   術直前の準備-経食道超音波検査で術中腫瘍血栓を監視する
   下大静脈へのアプローチ-皮膚切開は腫瘍血栓の高さで異なる
   下大静脈の剥離とテーピング-肝臓を上手に脱転させるのがコツ
   腫瘍血栓は腎臓を一塊に摘除する
   肝血流遮断は15分以内に
   下大静脈の縫合,再建
   閉胸,閉腹操作-通常の根治的腎摘除術に準じて行う
   術後の管理の注意点
  所属リンパ節郭清は必要か 
   所属リンパ節
   郭清範囲
   リンパ節郭清に伴う合併症
   リンパ節郭清の意義
  副腎摘除術の意義 
   根治的腎摘除術と副腎摘除
   諸施設の報告からみた副腎摘除の意義
   副腎摘除の適応
  腎癌の手術はどのように変わっていくか-今後の展望- 
   腎機能温存手術,そしてより低侵襲の治療法へ
   内視鏡下手術は標準化され,Robotic surgeryのよい適応となる
  動脈塞栓術 
   動脈塞栓術の目的
   術前処置としての腎動脈塞栓術
   保存療法としての腎動脈塞栓術
   転移巣に対する動脈塞栓術
   塞栓物質
   合併症
   将来への展望
  免疫療法 
  進行性腎癌に対する治療戦略 
   腎癌に対する集学的治療
   腎癌はできる限り腫瘍摘除する
   動脈塞栓術
   腎癌に対する放射線治療の適応
   サイトカイン治療の位置づけ
   サイトカイン療法の実際
   その他の免疫療法
   対症療法および緩和治療
   転移を有する腎癌の治療成績
  転移巣に対する治療 
   治療開始時遠隔転移を伴う症例
   根治的腎摘除後再発例
  腎癌術後の標準的フォローアップ法 
   フォローアップにおける基本姿勢
   背景因子
   標準的なプログラムの実例
  腎癌再発に対する治療 
   肺転移
   脳転移
   骨転移
   肝転移
   局所再発
  腎癌の治療成績 
   病期別
   悪性度別
   偶発癌および症候癌
 [腎癌の病期に応じた治療の選択]  
  早期癌(偶発癌)はどうするべきか 
   偶発癌,早期癌とは
   早期癌と鑑別を要する疾患
   早期癌の治療
  高齢者の腎癌の治療をどのように行うか 
   高齢者の腎癌腎癌の治療-手術療法が原則である
   腎動脈塞栓術の適応
   何もせず経過観察可能な腎癌症例はあるか
   基礎疾患のインパクト
  腎機能温存か透析か 
  腎癌の緩和ケア 
   緩和ケアとは
   症状コントロールの実際
III 実地症例への対応編   
  偶発腎癌 
  若年者の生じた腎癌 
  急速進行例(rapid type) 
  治療拒否のため自然経過をみた症例 
  両側性腎癌症例 VHL症例 
  両側性腎癌症例 両側腎癌を発症し,透析導入後移植に成功した症例 
  単腎症例に生じた腎癌 
  一側根治手術後に透析導入に至った症例 
  腎機能低下例(糖尿病性腎症症例) 
  透析患者の腎癌 
  腎移植患者に発生した腎癌 
  常染色体優性嚢胞腎に合併した腎癌 
  腎盂腫瘍と鑑別困難だった症例 
  Bellini管腫瘍
  高レニン血症と腎腫瘍
  オンコサイトーマ
  下大静脈内腫瘍塞栓を伴ったAML症例
  腎癌を含む多重癌症例
  進行腎癌症例-インターフェロン療法奏功例
  進行腎癌症例-心房内腫瘍血栓合併症例
  進行腎癌症例-多発性肺転移例
  進行腎癌症例-骨転移例
  進行腎癌症例-多発する遠隔転移に対して切除術を繰り返した症例
  進行腎癌症例-ガンマナイフが奏功した脳転移症例
  進行腎癌症例-膀胱転移例
  緩和病棟で看取った腎癌患者