目次
1 素朴統計学のススメ(データ解析の第一歩は計算ではない;データの位置とばらつきを可視化しよう;王国の考え方を身につけよう;モデルの向こうに見えるもの)
2 統計王国への参道(ばらつきを数値化する;自由度とは何か;確率変数と確率分布をもって山門をくぐる)
3 統計王国の風景(正規分布という王様が誕生する;ピアソンが築いたパラメトリック統計学の礎石;秘宝:確率分布曼荼羅の発見!)
4 統計ユーザーが王国を自分の脚で闊歩する(実験計画はお早めに;完全無作為化法の分散分析;乱塊法による分散分析)
著者等紹介
三中信宏[ミナカノブヒロ]
1958年京都生まれ。東京大学大学院農学系研究科博士課程修了。農学博士。国立研究開発法人農業環境技術研究所生態系計測研究領域上級研究員ならびに東京大学大学院農学生命科学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆき
5
わからなくなったら基礎に戻れということで読み直す。 積み重ねが大切だと自分に言い聞かせる。2015/11/01
Schuhschnabel
3
そもそもデータを見るとはどういうことかというところから始めて、なぜ実際のデータを解析するために統計モデルが必要なのか、なぜ複雑な式の確率分布が推測統計学に不可欠なのかといった疑問に対し、哲学的な議論を交えながら答えていく。たしかにこれならつまづき箇所はだいぶ少ないと思う一方、数学ができる人は、統計学が何を目指しているかといった問題はおいおい考えることにして、推定とか検定とかは数式で理解した方が気持ち悪くないんだろうなとも思う。2019/11/26
A.Sakurai
2
心理学や生物学で使われる検定処理の意味が分からず、あちこち覗いてみて、基本的そうな本書にたどり着いた。数理統計学そのものじゃなくて利用者目線で説明するというスタンス。データ可視化の重要性、平均や偏差から始めてアブダクションの考え方、確率変数と確率分布、実験計画法から帰無仮説と進んでようやくF値とかp値にたどり着く。なんとなく分かったような気になるが、こんな初歩でもまだぼんやり。2018/08/18
ぴょんpyon
2
極めてコンパクトに統計の考え方がまとまっています。一度”統計学”を学んでつまづいた人のやり直しに最適だと思います。「数学は統計学的思考にとって必須ではない」のセリフ通り、複雑な計算なしに話が展開されます。自由度の説明がイメージしやすくて、すんなり受け入れられました。76個もの確率分布とそれぞれの関係を1ページにまとめた確率分布曼荼羅は一見の価値あり。圧巻です。2016/10/13
明るいくよくよ人
2
ほんとに、基礎の基礎が理解できた。すばらしい本です。統計学の歴史と記述統計・推定等の流れがよくわかった。2016/09/23