内容説明
両親の別居で、妹と生き別れになっていた大学生の旭。母が亡くなったと知らされ、古い洋館に出向いた彼を待っていたのは、いっぷう変わった住人たちと暮らす妹、有沙だった。しかも、住人たちは人ならざる“あやかし”で『二十歳になったら有沙を食べる』と言う。妹を助けようとする旭だけれど、肝心の有沙は旭を嫌い、あやかしたちと暮らすとかたくなで―。ぎこちない兄妹とあやかしたちが、ごはんを通してつながっていく心温まるファンタジー。
著者等紹介
椎名蓮月[シイナレンゲツ]
2011年「紅のトリニティ」(富士見ファンタジア文庫)にてデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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メルル
17
離れ離れになっていた兄妹が両親が亡くなったことにより、一緒に生活することになった。兄に対する妹の態度は最悪で、家に居付くあやかしと妹の扱いに苦労することになる兄だった。「夕食を」というタイトルだが、そんな現状なので希望的タイトル。妹と一緒に楽しく夕食をとりたいという願望。というわけでご飯小説ではない。兄がどこかの父親の真似ごとのようなことを言うのがちょっと気になる。妹と言うより娘の扱い。せめて友達のように接した方がまずはお近づきになりやすかったのでは…。あやかしとの契約を思えば、続編もあるんだろう。2018/08/09
ううち
12
両親の死をきっかけに離れ離れだった兄妹が一緒に住むことになるのだが、あやかしたちと同居していた妹に毛嫌いされて、なんとも不憫な兄貴。妹が全然懐いてくれなくてヤキモキした。筆者の他の作品をよく読むけど、これはなんだからしくない感じ?たまちゃんカワイイ。2020/07/18
紅羽
6
両親の死をきっかけに離ればなれになっていた兄妹が再会し、同居する事に…。しかし長年離れていた妹はあやかし達と同居生活を送っており、兄を毛嫌いしている始末。中々慣れないあやかし達との生活と、妹の他人行儀な態度に振り回されながらも信頼を築いていく旭の頑張りが最後はちょっと報われたのかな?表紙の皆でカレーライスを食べている場面はラストの様子なのかな。2019/05/25
あずとも
6
数年ぶりに会った兄妹とあやかし達がご飯を通して繋がっていく。兄の頑なさは妹からしたら押し付け以外何でもないだろうなと思いながらも色んな出来事を経て自分の間違いを認める事が出来た兄が最後には妹に認められて家族になれたので良かった。これからの話が気になるので早く続編出て欲しい。
ぽーのじん
6
前半は旭に同調して読んでいたのが、後半で結構欠点のある人間と分かったのが意外に面白かった。他のシリーズとのつながりがあるのか楽しみですが、ごちゃごちゃしそうだし、出版社も違うから無理かな。2018/06/13
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