内容説明
修験の起源と歴史を紡ぎだした事象を解明。三国伝来の日本仏教の正統の枠外にあった修験が、枠外から枠内へと転じたのは鎌倉後期とされる。その時、どのような創造的な起源と歴史が修験に求められ、現れ、伝えられたのであろうか。本書は、その代表例である『箕面寺縁起』『大峯縁起』『金剛山縁起』を取り上げ、個々の霊山の修造や相論を機に制作された縁起が広く認知され、修験の縁起として機能するに至る過程を解明する。
目次
第1章 院政期における大和国の霊山興隆と縁起
第2章 『箕面寺縁起』―真言密教の血脈への加筆
第3章 『大峯縁起』―奉納された縁起
第4章 『金剛山縁起』―仏典に載る霊山
第5章 熊野御幸再興と笙窟冬籠りの詠歌
第6章 修験の歴史の創出
著者等紹介
川崎剛志[カワサキツヨシ]
就実大学人文科学部教授。1962年、広島県生まれ。1990年、大阪大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得。文学修士。ハーバード大学ライシャワー日本研究所客員研究員(2018年)。第四二回谷口記念賞受賞(2015年)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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