内容説明
明治二十二年に憲法が発布され、その付属法として、帝国議会開設の前提となる衆議院議員選挙法が公布された。翌二十三年、それに準拠して総選挙が実施された。我が国における初の国民の投票による選挙であった。長年にわたって民権活動家達が念願としてきた議会の開設が現実のものとなったのである。全国の各選挙区ではこの選挙法に基づいてさまざまな選挙運動が展開された。本書ではそうした選挙法の実施状況について政治史的に考察を行うのが目的であって、静岡県での第一回総選挙の情勢、及び三重県での第二回総選挙の情勢についての一端を明らかにしようとするものである。
目次
第1部 静岡県の第一回衆議院議員選挙(明治二十三年七月一日)(第一区の選挙情勢;第二区の選挙情勢;第三区の選挙情勢;第四区の選挙情勢 ほか)
第2部 三重県の第二回衆議院議員選挙(明治二十五年二月十五日)(第一区の選挙情勢;第二区の選挙情勢;第六区の選挙情勢)
著者等紹介
上野利三[ウエノトシゾウ]
昭和25年奈良県天理市生まれ。昭和48年慶応義塾大学法学部政治学科卒業。昭和51年同大学院学研究科修士課程(政治学専攻)修了。昭和53年洗足学園大学講師(法学)。昭和57年松阪大学政治経済学部講師、助教授(昭和61年)。平成4年同教授。平成7年法学博士(慶応義塾大学)。平成16年三重中京大学に校名変更。平成21年退職、名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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