内容説明
本巻には、畿内・近国の武家や荘園、大乗院門跡を取り巻く医師集団、南都に発展した連歌や立花、茶の湯、祭礼芸能などの総合的研究、『大乗院寺社雑事記』と軍記の比較、興福寺の河川交通支配、大乗院領吹田における寺内町の成立などの新分野の研究が取り入れられている。
目次
戦国期における山名氏権力と守護代
守護細川氏と北摂津の国人―今西家文書の再検討
『大乗院寺社雑事記』に見る興福寺寺門領播磨国三个庄
興福寺の河川交通支配―河上五ケ関を中心として
摂津国吹田寺内町の復原的研究
『大乗院寺社雑事記』『文正記』に見る長禄・寛正の内訌
『大乗院寺社雑事記』の医師達―上池院民部卿胤祐と松井法眼
文献資料にみる「風流」の成立と変遷
『大乗院寺社雑事記』に見る薪猿楽関連資料の検討
生成期における「たて花」―十五世紀中期の「花」と連歌の一様相
『大乗院寺社雑事記』に見る連歌興行(三)応仁元年(一四六七)~文明九年(一四七七)