内容説明
明治二十年、自由民権運動離脱・商売上の失敗から絶望の淵にあった透谷は、美那子との恋愛・入信により文学へ向かう。文学、宗教、ジェンダー等、幅広い視点から透谷に迫る著。
目次
第1部 透谷の「恋愛」論とそのゆくえ―透谷から藤村へ(「厭世詩家と女性」論―美那子体験の意味;藤村に隠された透谷の「情熱」―透谷以前、そして『春』へ;『新生』の内なる透谷)
第2部 文学史の再検討―透谷と民友社(『護教』による人生相渉論争の再検討;透谷は「軟文学」を代弁したのか―「硬文学・軟文学」論争)
第3部 「文学」の創造―キリスト教と文学(透谷におけるキリスト教;透谷、宗教と文学との間―西洋文学受容と関わって;透谷における「我」と「他界」―「内部生命論」を中心に)
著者等紹介
永渕朋枝[ナガフチトモエ]
1962年11月生。京都大学大学院文学研究科博士課程終了。京都大学博士(文学)。奈良女子大学文学部講師を経て、現在、京都学園大学経済学部助教授
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