内容説明
原書で読んでも翻訳で読んでもおもしろい!長年膨大な洋書におぼれてきた翻訳家とともに深読み、横滑り読み、拾い読みしながら主に20世紀の英語の古典の魅力を味わう。
目次
1章 ごめんなさい、スタインベックさん!再読して発見した名著の素晴らしさ(若きヘミングウェイが文学修行したパリの日々―『移動祝祭日』アーネスト・ヘミングウェイ;巧みな比喩にうならされるハードボイルドの名作―『さらば愛しき女よ』レイモンド・チャンドラー;文豪ロレンスの凄みが味わえる初期の短篇―「プロシア士官」D.H.ロレンス ほか)
2章 「哀れ」を知る年ごろになって読むと古典はじわじわ身体にしみてくる(世界が結晶化する意味は?聖書的寓意も書かれた新しいSF―『結晶世界』J.G.バラード;ボヘミニズム隆盛のNYで古典的形式の詩で活躍した女性詩人―『ミレー詩集』エドナ・セント・ヴィンセント・ミレー;戦前のニューヨークの雰囲気が味わえる幻想的恋愛小説―『ジェニーの肖像』ロバート・ネイサン ほか)
3章 同時代の異なる国の作家を続けて読む。古典は「横滑り読み」が面白い(アメリカ人なら一度は読む人道主義的テーマの名作小説―『アラバマ物語』ハーパー・リー;濃密な詩的雰囲気が評判となったカポーティの第一長篇―『遠い声 遠い部屋』トルーマン・カポーティ;50年代に登場した名作異世界ファンタジー―『ライオンと魔女 ナルニア国ものがたり』C.S.ルイス ほか)
著者等紹介
宮脇孝雄[ミヤワキタカオ]
1954年高知県生まれ。翻訳家。早稲田大学政治経済学部在学中に「ワセダミステリクラブ」に参加。敬愛するミステリ評論家・翻訳家の小鷹信光氏の薫陶を受けつつ翻訳活動を始め、早川書房よりデビュー、今に至る。また翻訳に関するエッセイ、料理や英米文学・ミステリに関するエッセイ、評論も多い。現在、(株)日本ユニ・エージェンシーで翻訳教室を開講、専修大学で非常勤講師を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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