内容説明
毎度ばかばかしいお噺、を一年分。大衆演芸の殿堂・新宿末広亭に一年間通い、噺家のべ675人、色物芸人のべ405人の芸に笑ったり、怒ったり、居眠りしたり…した“客”がいた。日本一の寄席に、日本一通った客。のべ1080人、寄席の芸のすべて。
目次
1999年5月(末広亭噺「歴史」)
1999年6月(末広亭噺「建物」)
1999年7月(末広亭噺「興行」)
1999年8月(末広亭噺「寄席」)
1999年9月(末広亭噺「番組」)
1999年10月(末広亭噺「座席」)
1999年11月(末広亭噺「代演」)
1999年12月(末広亭噺「芸名」)
2000年1月(末広亭噺「売店」)
2000年2月(末広亭噺「ネタ」)〔ほか〕
著者等紹介
長井好弘[ナガイヨシヒロ]
1955年、東京都生まれ。獅子座、A型。’79年読売新聞社へ入社、現在は編集局文化部次長。浅草芸能大賞専門審査員、都民寄席実行委員など、もっともらしい肩書を持つが、実体は演芸好きの“落伍”記者。落語講談浪曲歌舞伎文楽河内音頭小津安二郎泡坂妻夫鰻重オムライス讃岐うどんテレビゲームにボードゲームをこよなく愛し、トマトとブロッコリーとギャンブルは避けて通る。著書に「ゲーム千一夜」がある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
浅香山三郎
15
2000年の本。1999年5月から1年間の新宿末広亭の寄席番組を全て見て、記録したもの。著者が病気のため一時入院し、1月〜2月が友人による代筆といふ事態を挟みつつ、続けられた。寄席に出る落語協会・落語芸術協会の藝人たちへの辛口だが愛のある批評や、末広亭の空調やトイレへの注文、団体客や常連客の様態のスケッチなど、さまざまなことがら一つ一つが貴重な2000年といふ年の記録である。私自身は、末広亭には10年ほど前に行つたきりだが、コロナ自粛が終はればまた行つてみたい気分になつた。2020/03/23