目次
クイーンズ・ギャンビット・アクセプテッド
タークのオープニング
最も魅惑的な仕掛け
独創的な装置と見えない力
言葉と理性の夢
想像力の冒険
皇帝と王子
知能の領域
アメリカの木の戦士
終盤戦
タークの秘密
ターク対ディープ・ブルー
著者等紹介
スタンデージ,トム[スタンデージ,トム][Standage,Tom]
ジャーナリスト・作家。1969年生まれ。オックスフォード大学卒。英『エコノミスト』誌テクノロジー担当ライター。『ガーディアン』『デイリー・テレグラフ』『ワイアード』など多くの新聞・雑誌に寄稿
服部桂[ハットリカツラ]
1951年生まれ。朝日新聞社で科学部記者、雑誌編集長などを経て、2011年より同社ジャーナリスト学校シニア研究員。1987‐89年、MITメディアラボ客員研究員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
コジ
27
昨今目覚ましい発展と応用範囲の広がりを見せるAI(人工知能)。その原点とも言うべき存在がここで取り上げられているチェス指し人形「ターク」。本書は18世紀に作られ、秘密のカラクリが完全に解明されるまでの60年以上の歳月を追ったドキュメンタリー。純粋機械がチェスを指し、ましてや人間に勝つなど19世紀には完全否定されていた。それがいまやチェスだけでなく将棋も囲碁もコンピュータが人間を超える実力を備える時代に。「想像できるものは実現できる。」と言う言葉を聞いたことがあるが、タークとAIの関係はまさしくその好例だ。2017/02/06
鷹図
9
1769年のハンガリー帝国。文官のケンペレンは女帝マリア・テレジアに命じられ、あるオートマトン(自動人形)を製作する。後にタークと呼ばれるその自動チェス指し人形は、世界各国で真贋論争を巻き起こす…。疑惑の目に晒されながらも、長らく決定的な証拠を掴ませなかったというのが凄い。それにしても抜群に面白かったが、中でもナポレオンとの対戦の逸話が最高。皇帝がわざと反則手を指すと、タークは会釈して駒を元の位置に戻す。なおもナポレオンが反則手を指すと、タークはまた会釈し、今度は磐上の駒をすべて払い落としたとか(笑)。2012/03/04
TI
6
1700-1800年台の話。当時からくり人形はあったもののチェスを考えて指す人形ができるはずもなし。どうなっているのか?種は思った通りであるが楽しめる。2024/12/11
kokada_jnet
4
チェスロボット・タークの謎を解こうとした人々の虚実いりまじった言説史。歴史研究ノンフィクションとしてはよくある手法なんだけれど。不慣れな人が多いようで。「ノンフィクションというより小説?」「小説的だ」というような感想を書く人が多々・・・。そういう感想を書く方の小説観、ノンフィクション観のほうが謎だ。2012/09/02
にかの
4
18世紀のオートマトンのケースからマシンインテリジェンス、すなわち機械は知性を持てるか、ということについて考察を加えていく本です。話の構成がうまく、キレイに終わらせる点がこの作者のすばらしいところであり、本作にもそれがいかんなく発揮されております。話もそこまで長いわけではなく、わりかしすっきりとまとめてあるのでひまつぶしの一冊としては最適なのではないでしょうか。好奇心を満たすのにおすすめの一冊です。2012/08/19
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