出版社内容情報
現代中国の経済改革を導いた経済学者のすべて
20世紀、中国は、社会主義体制から市場経済への改革を進めてきた。呉敬?lは、その理論的指導者として長年、活躍している経済学者である。その影響力は、学界のみならず、経済界さらには共産党指導部にも及ぶ。現在の習近平政権が進める改革路線も呉の主張に近い。中国でノーベル経済学賞にも最も近いと言われている。
代表的な論文や自伝的なエッセイ、停滞する中国の改革を再生させるための提言を収録する。中国経済だけではなく、今後の中国情勢に関心のある人に必携の1冊。
序論(バリー・ノートン)
第1部 現在の課題――中国の改革からどのような21世紀型経済が現れるのか?
第2部 自叙伝――社会的に献身した知識人コミュニティーの数世代に跨る歴史
第3部 中国の経済改革を設計する
第4部 改革アジェンダを拡大する
【著者紹介】
1930年生まれ。中国国務院発展研究センター研究員、同国務院情報化専門家諮問委員会副主任、同国務院発展研究センター学術委員会副主任。著書に『現代中国の経済改革』(NTT出版)がある。
目次
第1部 現在の課題:中国の改革からどのような21世紀型経済が現れるのか?(改革の再生に向けて―呉敬〓(れん)へのインタビュー
中国経済改革30年の制度的思考 ほか)
第2部 自叙伝:社会的に献身した知識人コミュニティーの数世代に跨る歴史(企業家精神で人生の理想を追い求める:母への追憶;私の経済観の背景―中国経済の振興は市場志向の改革にかかっている ほか)
第3部 中国の経済改革を設計する(経済体制中期(1988‐1995)改革計画綱要
短・中期経済体制改革の包括的設計)
第4部 改革アジェンダを拡大する(わが国の証券市場構築の大計;株式市場の何が問題なのか ほか)
著者等紹介
呉敬〓[ゴケイレン] [Naughton,Barry]
1930年、江蘇省南京市生まれ、1954年、復旦大学経済学部を卒業。1984年以来、国務院発展研究センター常務幹事、国務院経済体制改革方案弁公室副主任、第9・10期全国政治協商会議常務委員兼経済委員会副主任、国家情報化専門家諮問委員会副主任、国際管理学会(International Academy of Management,IAM)執行委員(2005~08年)、国際経済学会(International Economic Association,IEA)名誉主席・執行委員、中国社会科学院大学院教授、北京大学経済学研究科教授、中欧国際工商学院教授、『比較』・『洪範評論』誌主編、を歴任
ノートン,バリー[ノートン,バリー]
カリフォルニア大学サンディエゴ校教授。経済学博士(イェール大学)、国際学修士(同)。専門は中国経済、体制移行、政治経済学。主な著書にGrowing Out of the Plan:Chinese Economic Reform 1978‐1993(1995)(第13回大平正芳記念賞受賞)
曽根康雄[ソネヤスオ]
1961年東京都生まれ。日本大学経済学部教授。東京外国語大学大学院地域研究研究科修士課程修了。北九州大学大学院社会システム研究科博士課程修了。博士(学術)。野村総合研究所(香港)シニア・エコノミスト、清華大学客員研究員などを経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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