電脳のレリギオ―ビッグデータ社会で心をつくる

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電脳のレリギオ―ビッグデータ社会で心をつくる

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  • サイズ B6判/ページ数 167p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784757103580
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0036

出版社内容情報

地図ではなく、よいコンパスを持つこと。

情報技術は確かに怖い側面もあるが、それを恐れずに使いこなすことが肝心だ。情報技術は神秘的で難解なものではなく、私たち一人一人のツールとなるものだ。そして、「文系」の人が使いこなしてこそ、情報技術に「心」が宿り、私たちの生活をよりよくしていける。
情報の哲学に関する研究活動を行いながら、クリエイティブ・コモンズの活動や、ITベンチャーの経営にも携わる俊英が、現代を生きる老若男女のために、情報技術と共存する新しい社会をつくるための考え方・心構えを記す。

※「レリギオ(Religio)」はラテン語、宗教(religion)の語源で、「再び結ぶ、強く結ぶ」の意。

第1章 情報に情けと報いは宿るか
 生きている情報
 文学としての情報技術
 サイボーグとしての現代人
 情報技術と「心」
 レリギオ

第2章 情報社会のつくり方
 1 フィードバックをつくる
 2 プロトタイプをつくる
   情報のペインとペインキラー
   「車輪の再発明」を肯定する
   「デザイン・フィクション」という思考法
 3 オルタナティブを社会に実装する
   オルタナティブの社会実装の事例
 4 実践例:Picsee、もしくは「親しみ」の実装
   写真の共有からカメラロールの共有へ
   デジタルな生写真の力
   「親しみ」の情報
   コミュニケーションサービスの歴史におけるPicsee
   ペイン
   ペインキラーから新しい価値の実装へ

第3章 情報社会のコンパス
 1 情報の哲学とは
   人間中心のエンジニアリングに向けて
 2 情報の摂取と表現
   理性的なPCから感性的なスマートデバイスへ
   情報の摂取
   情報の表現
 3 現実像とメディア
   情報技術とマスメディア
 4 コンピュータの摂理
   アルゴリズムの生態系
   金融市場におけるアルゴリズムの暴走
   アルゴリズムによる現実像の操作
   世界規模の監視ネットワーク
   オルタナティブを思考する
   理念をスケールさせる
   監視から協働へ
   人間性への揺り戻し
   情報社会は常に変化に開かれている

第4章 電脳のレリギオ
 人間への注意
 読むことは書くこと
 電脳のレリギオ

【著者紹介】
1981年東京生まれ。フランス国籍。UCLA卒業。東京大学大学院博士課程修了。博士(学際情報学)。著書に『インターネットを生命化する プロクロニズムの思想と実践』(青土社)、『フリーカルチャーをつくるためのガイドブック』(フィルムアート社)などがある。

内容説明

ビッグデータや人工知能に代表される今日の情報技術は、ますます人間の自然と乖離しているようにみえる。しかし、情報技術そのものは決して神秘的なものではなく、人間的な価値に引き寄せることができれば、私たち一人一人の心と現実を滋養する道具となる。そして、技術をただ「使う」ことだけではなく「つくる」ことにも気づくことによって、情報に「心」が宿り、人間と情報技術が調和する道筋が見えてくる。

目次

1 情報に情けと報いは宿るか(生きている情報;文学としての情報技術;サイボーグとしての現代人;情報技術と「心」;レリギオ)
2 情報社会のつくり方(フィードバックをかえす;プロトタイプをつくる;オルタナティブを社会に実装する;実践例:Picseeもしくは「親しみ」の実践)
3 情報社会のコンパス(情報の哲学としてのコンパス;情報の摂取と表現;コンピュータの摂理と人間)
4 電脳のレリギオ(人間同士の注意;人間固有の価値;読むことは書くこと;電脳のレリギオ)

著者等紹介

チェン,ドミニク[チェン,ドミニク] [Chen,Dominique]
1981年東京生まれ。フランス国籍。カリフォルニア大学ロサンゼルス校卒業。東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。NPO法人コモンスフィア理事。株式会社ディヴィデュアル共同創業者・取締役(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mittsko

3
問題:軍事と金融の情報技術に対し、本書の思想はどう位置取るか。 ※ 科学技術諸分野のなかで、情報系、とくに新規サービス開発は、人文系への関心が高い。ありがたい。その理由は、このセクターが広い意味でのユーティリティ、サービス業、なんなら娯楽産業であり、衣食住、貧病争のような多言無用の(マッチョイズムが指導しやすい)基礎的必要から直接生え出ているわけでは「ない」からだろう。そういう構造が、まさにドミニク・チェンさんのような知性を(おそらく集合的な意図が)引き立てているわけだが、本書はそのことを主題化しない。2021/03/06

Tenouji

3
コンピュータって、アイデアを試行錯誤する道具なんだよね。それは変わってないはずだ。身近な問題から始めるといい。最近あらためて気づいたのは、情報って、コミュニケーションの素材なんだよね。料理して繋がないと旨みは生まれない。素材の特徴で、要注意なものもある。作ってみないとわからない。本当にマルティメディアになったんじゃないか。で、デザイン可能になった。悪いことじゃないと思う。2015/06/29

hayataka

2
情報社会を批評する最良の方法は、自分自身でオルタナティブ(代替)を作ること。情報の摂取と表現のアンバランス、アルゴリズムのブラックボックス化、人間が考える葦でなくなることを危惧している。そのような情報との再接続(レリギオ)を試みる情報思想に触れられる。2015/07/19

サカナ

1
電脳やビッグデータというワードからイメージされる内容と異なり、情報社会システムに包括される人間のあり方や主観の変化といった哲学的な内容だった。 メディアが変わると人の認知が変わる。PC からスマートフォンへと、より身体的・瞬発的なデバイスに変化したことで、流動する情報も「わかりやすい」「刺激が強い」といったようにファストフード化が進んでしまうという警鐘が印象に残った。 表題のレリギオとは宗教の語源であり、情報社会システムが人間性同士を再接続するものであるべきという著者の願いがこめられている。2019/03/25

akiko_lecture

1
課題解決型の工学技術はつまらない。非合理的で、一体何のためにあるのかわからないような物から新しい体験やコミュニケーションが生まれるのだという主張が、fbとtwを例になされていて心から納得。”人間の価値を中心に据えた情報技術のあり方を探る”とはちょっと微笑ましい人文的な理想論だが、そこが日米の単なるITギークとは異なる、フランス式の教育を受けたドミニクさんならではの面目躍如なのでしょう。ファストフードのような情報の過剰な摂取だけでなく、得た情報を自分内の知識や価値観と照合の上、自分なりの新たな意味を生み出す2015/12/15

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