内容説明
モーツァルトははじめ、音楽を創作することを禁じられ、命じられた音楽を演奏する召使い音楽家のような存在であり、それに反発するように芸術家としての独立の道を歩むことになる。そうして、モーツァルトは誰もが認める超一流芸術家として生まれ変わるが、その地位まで至るのに忘れてはならない存在があった。それは秘密結社・フリーメーソンである。フリーメーソンの思想と合致するものを感じたモーツァルトは入会することにより、人脈を広げ、コンサートなどの集客力を強めたと考えられる。オペラ『魔笛』はフリーメーソンの啓蒙主義に沿ったコマーシャル・オペラと言われ、脚本も一人の手によって手がけられているというわけでなく、複数の手によりいろいろと書き換えられたと言われている。もちろん、モーツァルトは作曲家として『魔笛』の制作活動に貢献している。モーツァルトを語る上で、フリーメーソンとの関係は不可欠なものとされている。従って、オペラ『魔笛』においてのモーツァルトを考察することにより、音楽家としてのモーツァルトはもちろん、「起業家」としての一面も掴み取れる。
目次
第1章 宮仕えは召使いなり
第2章 フリーメーソン人脈に支えられて独立
第3章 フリーメーソン弾圧の中で
第4章 フリーメーソンのコマーシャル・オペラ「魔笛」
第5章 「魔笛」の日本学(ジャパノロジー)
第6章 右手に芸術左手に政治
第7章 あるアントレプレナーへのレクイエム
著者等紹介
金子一也[カネコカズヤ]
早大卒。松下政経塾第12期生。(有)オフィスロンド代表取締役。NPO法人文化公益協会理事長。中部大学非常勤講師
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