内容説明
本書は、わかりやすい言葉で、絵画の保護や検査のプロセスを明らかにするものである。絵画の物理的特徴、ならびに、その変質―自然なものもあれば、過去の修復家の手になるものもある―について論じ、さらに、板絵やカンヴァス画に施されてきた主な保存処置、洗浄や修復にまつわる諸問題にふれている。ナショナル・ギャラリー所蔵の名作に関する事例研究は、作品の保存担当者が直面する複雑で多様な問題を、浮き彫りにすることであろう。
目次
保存の歴史
絵画の素材と構造
変化と劣化
修復対保存
現代の保存方法
洗浄と修復へのアプローチ
修復問題の考察
さらに理解を深めるための読書