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内容説明
象徴の森の中へ―闇と驚異、夢と幻がゆらめく幻想美術の世界。象徴主義からシュルレアリスムまで、“ファム・ファタール”の図像学とともに幻想美術の成り立ちと広がりを紐解く―。モローやルドン、クリムトの絵画から、ビアズリーの挿絵、ベルメールの球体関節人形まで約400点を収録!
目次
第1章 象徴主義のヨーロッパ周遊(フランス象徴派;ベルギー象徴派;ラファエル前派;ドイツ象徴派;ウィーン分離派;その他の象徴派)
第2章 デカダンス・モダン もう一つの世紀末(アール・ヌーヴォー、アール・デコと象徴派;世紀末とエロス;挿絵と世紀末デカダンス;シュルレアリスム―世紀末デカダンスの復権)
第3章 世紀末幻想のイコノロジー(“心×サディズム”怖い女;“身体×サディズム”誘惑する女;“身体×マゾヒズム”虐げられる女、裸体をさらす女;“心×マゾヒズム”眠る女、傷める女、死せる女)
著者等紹介
海野弘[ウンノヒロシ]
1939年東京生まれ。評論家、作家。早稲田大学ロシア文学科卒業後、平凡社にて『太陽』編集長を経て独立。美術、映画、音楽、文学、都市論、ファッションなど幅広い分野で執筆を行う。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アカツキ
12
神話や幻想的な女性を描いた絵画や注目すべきアーティストを年代に沿って紹介した本。有名どころをおさえつつ、あまり目にすることのない画家の作品がたくさん紹介されていて、ページをめくる手が止まらず楽しかった。この本で初めて知った中でダントツのお気に入りはハインリヒ・レフラー、ヨーゼフ・ウルバンが描いた挿絵。「死神の名づけ親」挿絵の死神の困り顔がキュート、「いばら姫」はロマンティックで気持ちが盛り上がる。本の縁にも仕掛けがあって素敵。図書館から借りてきた本だけど手元に置きたくなった。2022/08/01
秋良
12
採算を度外視しているかのような豪華な装丁に、下品になる一歩手前の頽廃的でグロテスクな絵の数々。いやーどんだけドクロ隠れてるんだろー。シーレ、ムンク、ミュシャの有名どころからウォーターハウスのようなマイナーな画家まで楽しめる。死の匂いに恍惚となる見た目も中身も豪華本。2018/05/13
らむだ
10
ラファエル前派からシュルレアリスムまでのヨーロッパ幻想美術を、デカダンスとファム・ファタールというキーワードでまとめた一冊。 大判で図版も豊富なので見応えがある。前半は作家毎、後半はテーマ毎にわけられている。2022/02/05
デューク頭領
9
世紀末ヨーロッパの象徴主義絵画からシュルレアリスムまで、「ファム・ファタール」(宿命の女)をキーワードに、幻想絵画の数々をてんこ盛りした素晴らしい本です。モロー、ルドン、クリムト、クノップフ、ムンク、ミュシャ、ビアズリー、ハリー・クラーク、ハンス・ベルメール、レメディオス・バロ、レオノール・カリントンその他数多くの画家たちの作品約400点収録。今時珍しい凝りに凝った豪華装丁本。解説・監修は海野弘。お値段は少々張りますが手に取れば夢心地になる美し過ぎる本です…2017年パイ・インターナショナル刊。400頁。2018/03/22
takakomama
4
ラファエル前派、モロー、ムンク、クリムト・・・ 美術史の流れを追いながら、幻想的な世界に浸りました。まだまだ知らない画家や作品もたくさん。シュルレアリスムの作品は私には生々しすぎて、刺激的過ぎかしら。読み応えたっぷりの本。2019/09/04