内容説明
住井すゑは生涯反戦・反天皇に生きたのか。戦中の戦争協力作品を本人に突きつけ、その虚構を暴き、話題となった論考をはじめ、金子光晴、滝口修造ら多数の作家・詩人・文化人を苛斂誅求に批判の俎上にのせる最新評論。幻の稀覯書『国民築城必携』完全復刻。
目次
少国民と国家神道・伊勢神宮
少国民と「楠公精神」
マスコミ報道の「戦争犯罪」
開戦日のラジオ放送番組
日本軍政の実態と民衆の抵抗―シンガポール・マレー
アニメ桃太郎・海の神丘
一億国民の悲運を忘れないために
日本未来派と超現実主義者―その12月8日の精神
大木惇夫と吉田嘉七のこと―『東国』100号を記念して
戦争責任と戦後責任―歴史を捏造する文化人たちの表現責任
『非戦を生きる』とは?―表現責任と少国民の怨念
金子光晴の檄文
住井すゑにみる「反戦」の虚構