内容説明
イタリア史を代表する数々の偉人たちに翻弄され続けるレオナルドの人生。繰り返される権力抗争、途切れることのない戦乱。ふたたびフィレンツェに舞い戻ったレオナルドは、そこで、運命の女性モナ・リザと出会う…。
著者等紹介
メレシコフスキー,ドミートリー[メレシコフスキー,ドミートリー][Merejkovski,Dimitri]
1866~1941。ロシアの高貴な家柄に生まれ、青春時代を文学に傾倒して過ごす。ロシア象徴主義運動の先駆者となるが、ロシア国内の政情不安のため、1925年にヨーロッパに移住。晩年は妻とパリで過ごす。代表作『ダ・ヴィンチ物語』『ナポレオン物語』『背教者ユリアヌス』などは、再発掘されるべき二十世紀を代表する文学作品といえよう
山田美明[ヤマダヨシアキ]
東京外国語大学英米語学科中退。仏語・英語翻訳家
松永りえ[マツナガリエ]
上智大学外国語学部フランス語学科卒。仏語・英語翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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em
18
第一部・背教者ユリアヌスからおよそ千年。大きなテーマを継承して描くルネサンスの物語。「反キリスト」とは視点の問題であり、内面にある本質とは別のもの。これは抄訳で、名高いエピソードを優先しているため、第一部のような緻密さはない。それでも、次の流れがわかっていても、心は騒ぎ、胸を締めつけられる。ヒトラー・ユーゲントのごとく虚飾を狩る子らと自作を火に投じるボッティチェリ、イタリアを離れてフランス王のもとへ向かうレオナルドの姿。彼らが生きて、同じ時代に一堂に会していたことに、何度でも信じがたい思いにとらわれる。2018/11/10
yooou
5
☆☆☆☆★ 上梓されたのはなんと1900年。全く色褪せずとってもリアルで心に迫るものがありました。2010/03/11
MiGato
1
すばらしい伝記だと思う。創作としても秀逸。こういう本を埋もれさせるのは惜しい。2013/04/01