内容説明
総理就任3カ月で日中国交正常化を実現、独自の資源外交を展開する田中角栄に、大国アメリカの巧妙で執拗な罠。不世出の男の政治生命を奪い去った権力に肉薄する野心作。
目次
1 決断と実行の男
2 庶民宰相誕生
3 日中国交回復
4 資源外交に踏み出す
5 反日感情の東南アジアへ
6 満身創痍
7 失脚への序章
8 ロッキード事件勃発
9 残された日々
著者等紹介
仲俊二郎[ナカシュンジロウ]
1941年生まれ。大阪市立大学経済学部卒業後、川崎重工業に入社。健保組合出向、鉄構企画室等を経験した後、プロジェクトマネジャーとして長年プラント輸出に従事。最後の仕事として20世紀最大のプロジェクトといわれるドーバー海峡の海底トンネル掘削機を受注し、プロジェクトを成功させる。後年、米国系化学会社ハーキュリーズジャパンへ人事部長として転職。アメリカ式人事について本社でトレーニングを受ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
T2y@
5
国益の為の独自資源外交を、アメリカ、オイルメジャーから「ロッキード事件」という形で完膚なきまでの報復を受けた顛末。 角栄“ヨイショ”に偏り過ぎているのを差し引いても、CIAと当時それを率いたキッシンジャーの強引さに畏怖と疑念を感じ得ない。 松下幸之助との共通点としても描かれた「気配りと弛まぬ勉強こそが、学歴に対抗する手段。」ここは響いた。 2013/12/08
AR
2
まぁ田中角栄を持ち上げる本である。実際にその結果は凄まじいものだから共感できる。結構感情的なことも書かれてるので、こういった本は読後も冷静でいるよう努めるべきだろう。いや、だからってアメリカに苛つかないといえばウソになるが。2012/11/22
SU
2
田中角栄さんの現役政治家時代は知らないので読んでみた。基本的に田中角栄ヨイショ本。良い部分も悪い部分も強烈。今の日本には必要な人物だと思います。2012/11/04
しん
1
田中角栄の印象が変わった本。子供の頃の印象はアメリカからお金をもらって裁判にかかった悪い人、とテレビでやっていた。しかしそれが間違いで、更に仕組まれたものだったことに衝撃を受けました。日中国交回復、領土問題、資源外交、戦後日本の国益をこれほどまでに考えた人はいないのではないか?又アメリカの本質がよくあらわれている、今も続く主従関係を解消する事は出来るのか?田中角栄が大好きだ。2016/03/16
bondo
0
ナイス不要。世論の怖さがわかりました。角栄の見方が変わりました。立花隆こそ悪人?時間のない方もどうぞ(☆☆)2020/01/13