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内容説明
図案・装幀・日本画・洋画・水墨・書、日露戦争、フランス留学、社会運動からひそやかな楽しみの書画へ。青楓が遍歴した長い生涯を多彩な作品でたどる。明治・大正・昭和を旅した青楓の全貌を紹介するはじめての本。
目次
第1章 因襲に背く 図案から美術へ
第2章 帝国に背く 社会派の画家
第3章 近代に背く 南画の世界へ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
のり
12
練馬区立美術館にて今春催された特別展の充実した図録。青楓(明治13年~昭和59年)は漱石はじめ花袋,晶子ほか近代日本文学の装幀を多く手がけ,河上肇・如是閑らとも交流。10代から漱石を愛好した彼は「ホトトギス」を通して〈写生〉に近づくが,これが後の社会と芸術の関係を追求する姿勢に関わってくる。「社会」への眼差しには,20代の青春を奪った日露戦争従軍の経験も響いていよう。〈転向〉以後,社会から対象を〈私〉に据えていく転回も文学者たちのコースそのもので、こういうところにも青楓と文壇の近接がみられると思う。2020/04/05
KocmocKocma
0
かつて祖母は日本女子大を中退した後津田清風の画塾に通ったという。どんな絵を描いたのか残っていないのだが。その後の祖母はケーテ・コルヴィッツ等プロレタリア美術系を好んだり、でも宮本定男さんの植物画などに通じるものがあるのか。 練馬区立美術館での会期は2020年2月下旬から4月にかけてで、コロナウィルス感染拡大の時期に重なるが、母はこの展覧会に行ったのだろうか。伯母から母に宛の封筒に津田清風のはがきが3枚入っていたがこの展覧会で購入したのだろうか。伯母から母へのプレゼントだったのだろうか。 2020/02/21
kaz
0
図書館の内容紹介は『激動の時代を生きた画家、津田青楓。彼が影響を受けた夏目漱石、河上肇、良寛和尚を軸にしながら、作品や関連資料約250点を通して、その生涯を振り返る。詳細な年譜と参考文献目録、関連作家略歴も収載』。図案制作からスタートし、日本画を学び、渡仏して洋画家に。昭和初頭に二科展に社会思想を背景とした作品を発表し物議をかもした後、南画の世界を志向。洋画はトーンが暗く、あまり好みではない。2020/11/20