内容説明
大正初期は、欧米の珍らしい花卉の輸入や外来園芸種の洋花が町や家庭の観賞花となり、日本人の洋花への関心が高まり、花の文化において和洋の区別がなくなりつつあった時代である。谷上廣南著『西洋草花図譜』は、こうした時代背景の中、大正六年五月に全五帖の木版画集として芸艸堂から刊行されている。全百二十五の図版に百六十余の洋花が描かれており、大型で色鮮やかな花卉が集合したユニークな画集である。本書は、この木版画集より百二十三図・約百四十種の花卉を、おおまかに四季に分類して収録している。
目次
マーガレット(和名 木春菊)・ケマンソウ(華曼草)(別名 鯛釣草)
フランネルソウ(和名 水仙翁)・エニシダ(金雀枝)
ダイアンサス(和名 美女撫子)・カラジューム(和名 葉錦)
イキシア(優名 槍水仙)・ヴァンダセルレア
アブチロン(和名 浮釣木)・オキザリス(和名 花酢漿)
スイセン(水仙)
オダマキ(苧環)
チューリップ(和名 鬱金香)
ヒヤシンス
アマリリス(別名 ジャガタラ水仙)〔ほか〕
著者等紹介
谷上廣南[タニガミコウナン]
1879‐1928。明治から大正にかけて活躍した図案家。大正14年の大阪図案家協会の設立に加わり、発起人の一人として活躍する。繊維商社伊藤萬商店の図案を多く描いた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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