内容説明
境界性パーソナリティ障害(BPD)治療の基本は、患者の心理社会的機能を高めることを目的とした反復トレーニングを、家族の協力のもとに行うことである。本書では、患者が「治る」まで―つまり、DSMの診断基準に挙げられているようなBPDの症状が消失した後も続く患者の抱える苦痛が、心理社会的機能が改善されることによって真に和らぐまで―に必要な治療構造や技法を具体的に詳述し、そこに至るまでの治療の道筋を示す。長年、多くのBPD患者を治療してきた著者による、BPDを「治す」ための知識と技術を纏め上げた1冊。
目次
第1部 境界性パーソナリティ障害をどのように理解するか(境界性パーソナリティ障害とはどのような病気か;境界性パーソナリティ障害患者のふるまいをどう理解するか―「コミュニケーションの病理」という視点から考える)
第2部 境界性パーソナリティ障害患者と関わる際の基本と治療の原則(境界性パーソナリティ障害患者との関わり方の基本―「凡人」として「豊かな語り口で」語る;境界性パーソナリティ障害治療の基本原則―「学び/学ばれる関係」を作り上げるためのトレーニング)
第3部 境界性パーソナリティ障害治療の実際(治療の始め方;治療の進め方―「人の世(世間)」に参加するために必要な能力を身につけること
トレーニングの実践:境界性パーソナリティ障害はどこまで治るのか
受診しない患者に対する対応
自傷、自殺企図、暴力への対応―「人の世(世間)」に参加できないために起こるさまざまな症状
治療に役立つ5つのポイント)
著者等紹介
黒田章史[クロダアキノリ]
1956年東京に生まれる。1982年筑波大学医学専門学群卒業。東京医科歯科大学医学部精神医学教室にて研修。東京都玉老人医療センター、都立松沢病院を経て、2000年杉並区荻窪にて黒田クリニックを開設(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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