内容説明
国民国家の枠組みを超える、現代の金融市場を成り立たせるものとは何か。市場の「装置」と「エートス=不確実性の想像力」のずれに着目し、グローバル金融とデリバティブの論理に抗する「進歩的分人主義」の可能性を探究する人類学的考察。
目次
第1章 約束型金融の論理
第2章 企業家の倫理と金融主義の精神
第3章 金融機械のなかの幽霊
第4章 聖なる市場
第5章 社会性、不確実性、儀礼
第6章 カリスマ的デリバティブ
第7章 分人の富
第8章 金融のグローバルな野望
第9章 契約という約束の終わり
著者等紹介
アパドゥライ,アルジュン[アパドゥライ,アルジュン] [Appadurai,Arjun]
1949年、インドのボンベイ(現在のムンバイ)生まれ。シカゴ大学大学院博士課程修了、PhD.シカゴ大学、イェール大学などで教鞭を取り、現在、ニューヨーク大学メディア・文化・コミュニケーション学教授兼IPK(Institute for Public Knowledge)のシニア・フェロー。また、アメリカ芸術科学アカデミーの研究員を務める。専門は文化人類学、南アジア地域研究、文化理論
中川理[ナカガワオサム]
1971年徳島県生まれ。大阪大学大学院人間科学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(人間科学)。現在、立教大学異文化コミュニケーション学部准教授。専門は、文化人類学
中空萌[ナカゾラモエ]
1983年東京都生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。博士(学術)。現在、広島大学大学院国際協力研究科講師。専門は、文化人類学、科学技術社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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