内容説明
世紀末映画を影から導いた批評家=仕掛け人の全貌がついに明かされる。25年にわたる全評論を網羅した、新たな映画と批評への大いなる道しるべ。黒沢清とともにアメリカ映画の現在を語る最新対談を収録。
目次
序章(砦と映画―小川プロダクション『三里塚・第二砦の人々』の視線;シネマへ、そしてシネマ以前へ―「鉄塔」以後の小川プロ ほか)
1 ゴダールの宇宙(あるものはある;ゴダール的問題とはなにか ほか)
2 アメリカのシネマと構造(「亡霊」としての50年代;「暗さ」の映画史 ほか)
3 ヨーロッパからの脱出は不可能である(ヨーロッパとはなにか;表象空間をめぐる闘争と哀歌 ほか)
4 日本映画の「日本」はうっとうしい(シネクラブ時代;日本映画の「黒と青」は「日本」映画を撮らない。 ほか)
5 スローなロックでいこう(ヴィム・ヴェンダースの感動の映画たち;3枚のアメリカのLP ほか)
終章(アメリカ映画の現在―黒沢清との対話)
著者等紹介
安井豊作[ヤスイホウサク]
1960年生まれ。映画評論家、プロデューサー。法政大学在学中に学生会館で映画上映企画「シアター・ゼロ」、音楽ライブ企画「ロックス・オフ」を組織。その後、アテネ・フランセ文化センターでプログラム・ディレクターをつとめるかたわら1986年から蓮實重彦責任編集の「リュミエール」で映画批評活動をはじめる。梅本洋一、稲川方人や現boid代表の樋口泰人らとともに「カイエ・デュ・シネマ・ジャポン」編集委員をつとめたあと、1997年から映画美学校の初代事務局長として、講師陣の青山真治、黒沢清など世界で活躍する監督・脚本家に影響を及ぼす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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