山口誓子の一〇〇句を読む―俳句と生涯

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  • サイズ B6判/ページ数 222p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784752220657
  • NDC分類 911.36
  • Cコード C0095

内容説明

慄然俳句と呼ばれ、非情のまなざしと喧伝された作品の根底には、孤独の極限を味わった者の鬼気迫る作家魂があり、その対極には無邪気な少年のような好奇心も読み取れる。

目次

学問のさびしさに堪へ炭をつぐ
流水や宗谷の門波荒れやまず
凍港や旧露の街はありとのみ
匙なめて童たのしも夏氷
七月の青嶺まぢかく熔鉱炉
空蝉を妹が手にせり欲しと思ふ
扇風機大き翼をやすめたり
捕鯨船嗄れたる汽笛をならしけり
走馬燈青女房の燃やしぬる〔ほか〕

著者等紹介

八田木枯[ハッタコガラシ]
1925年、伊勢の津に生まれる。長谷川素逝に師事。1945年、俳誌「ウキグサ」主宰。素逝死去後、橋本鶏二に選を受ける。1947年、天ヶ須賀海岸に保養中の山口誓子の門を敲く。1948年、「天狼」創刊に従い、「遠星集」に集中して投句。1957年以降、ほぼ20年間俳句より遠ざかる。1977年、盟友うさみとしおと二人誌「晩紅」創刊。1987年「雷魚」創刊同人に加わる。1996年、寺澤一雄、中村裕たちと晩紅塾をひらく

角谷昌子[カクタニマサコ]
1987年、武蔵野市の市民講座で鍵和田〓(ゆう)子に出会い、師事。俳誌「未来図」入会。1990年「未来図」新人賞受賞。2005年、未来図賞受賞。2010年「八田木枯論―光と闇へのまなざし」が「俳句界」評論賞次点となる。(前年、中村草田男論が次点)。現在、俳人協会幹事。国際俳句交流協会評議員。日本文藝家協会会員。講師:調布市愛とぴあ俳句講座・俳句教室、東急セミナー雪ヶ谷俳句教室、井の頭俳句同好会ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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