内容説明
かっちゃんは、もういちどうみをみたいとおもいました。うみは、ガラスどのむこうにみえるはやしの、そのまたずっとむこうのまつばやしの、そのさきにあるのです。
著者等紹介
いわさゆうこ[イワサユウコ]
宮城県仙台市に生まれる。武蔵野美術大学油絵科卒業
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
MI
73
ぼくと犬のポッポとおばあちゃんのうちに夏のあいだ預けられました。ぼくはどうしてもうみをみたくなり、海へ向かって大冒険。とてもキレイな絵だった。2024/08/11
けんちゃん
18
読友さんのご紹介本。とにかく絵が秀逸。にわとり小屋や、森の松、かっちゃんの戦利品などなど、丁寧に細かく書き込まれています。何より、海の青の美しさがすばらしいです。時間を忘れてみつめてしまいました。主人公のかっちゃんがどんな子なのか、冒頭にさらっと書かれた言葉から想像するしかないのですが、この小さな冒険で大きなものを手に入れたんだろうな。いとおしく感じます。作者のいわさゆうこさんは仙台出身、するとこの海は東北の海なのかな…と考えるとその青がより深くなったように感じました。2011/07/21
shoko
10
いわさゆうこさんの野菜の絵本シリーズが好きでこちらも読んでみた。/おばあちゃんちに預けられているかっちゃんが海に向かって冒険します。庭から畑、松林を抜けて海へ。里から海への植生の移り変わりがきちんと描写されていて、それをかっちゃんの目線で体験できる、とても良くできた絵本でした。/物語は春先を舞台にしているけど、夏に読んでも気持ちよさそうな作品。いつかまた再読したい。2024/01/09
Cinejazz
10
〝「夏になったら、迎えに来るからね。それまで、お婆ちゃんちで待っててね」お父さんは、かっちゃんを置いて帰っていきました。夜、お婆ちゃんの隣で目を閉じると、枕の中から小さな波の音が聞こえます。去年の夏、みんなで行った海、あの海の音です・・・かっちゃんは、もう一度海を見たいと思いました。海は、ガラス戸の向こうに見える林の、そのまたずっと向こうの松林の先にあるのです・・・〟ひとりで海を見に行く決心をしたかっちゃん。風の音、潮の香り、海辺の風景を感じながら、寂しさを紛らわそうとする健気な姿が身に染みる絵本。2024/08/16
ヒラP@ehon.gohon
8
お父さんと離れておばあさんの家で生活するかっちゃん。 お母さんはどうしたんだろう。 寂しさが、かっちゃんをみんなで入った海の景色に駆り立てるのでしょうか。 かっちゃんが辿っていく景色が、とても清々しく感じられました。 そして海の景色には圧倒されます。 かっちゃんは海と何を話したのでしょうか。 ちょっと成長したかっちゃんを感じました。2017/02/10
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