内容説明
本書は、著者の第二論文集である。中央集権国家である王朝国家の政治構造・支配体制を解明すると意外なほど易々と次の体制への転換をたどることができ、これまでわからなかったことも解明の糸口を得ることができた。二十一世紀となった今、日本社会は太平洋戦争以来の、あるいは明治以来のすべてのシステムの崩壊と再編の時を迎えているが、現在の日本社会にとって桎梏ともなっている中央集権的な体質の根源は、古代‐中世の転換の時に形成されたと見ることも可能なのではないだろうか。
目次
第1章 摂政制・関白制の成立
第2章 院政成立と摂関制
第3章 内裏・太政官一体型政務の成立―王朝国家と太政官政治
第4章 治天・摂関―職事枢軸体制の構造
第5章 王朝国家の支配構造
第6章 租税体系の転換
第7章 中央政府―国郡支配と院宮王臣家・寺社
第8章 院政期の国家と権門―荘園公領制の成立
著者等紹介
佐々木宗雄[ササキムネオ]
1948年12月、島根県益田市に生まれる。1972年、同志社大学文学部英文学科卒業。1977年、同志社大学大学院文学研究科文化史学専攻博士課程単位取得。博士(文化史学)。現在、花園高等学校教諭・同志社大学非常勤講師
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